会社で資産運用関連の業界誌を見る機会があり、表記タイトルの論文を読みました。
マイクロファイナンスには関心がありましたが、それを私たちの資産運用にどのように組み込んでいくか、という視点はあまりなかったので、興味深く読みました。とはいえ、大半はマイクロファイナンスの説明でしたが。
よく指摘されていることですが、マイクロファイナンスにおける貸倒率はかなり低く、今般の金融危機後も低位安定しており、かつ伝統的な金融資産との相関性も低いそうです。
つまり、ポートフォリオに組み込むと分散効果が期待できることになります。
一方、途上国が中心という事情もあり、平均貸出利率はおよそ28%となっています。
日本人から見るとかなり高い利率ですが、途上国では30~100%という高利も普通にあるそうなので、そういうものに比べればかなり低い利率となっています。
ともあれ、利率28%で貸倒率が低いなら、それなりの収益は期待できそうです。
ちなみに、マイクロファイナンスは各地域の土壌から自然発生的に誕生したものであり、それゆえに融資する側と借りる側が緊密な関係にあり、それゆえに貸倒率は低くなっているようです。
日本でもリレーション・バンキングという言葉が注目されていますが、これはまさにリレーション・バンキングですね。
このようなマイクロファイナンスに資金調達という面で関わる手法としては、プライベートエクイティなどの投資と、マイクロファイナンス機関に対する融資の二通りあるそうです。
今後、マイクロファイナンス機関に対して投融資をするマイクロファイナンスインベストメントビークル(MIV)の役割は大きくなる一方、投資家への説明義務やマイクロファイナンス機関に対するデューデリジェンスの徹底が求められているとまとめています。
これまで投資信託を通じて国際金融機関などに投資することはありましたが、MFIに投資したことはありませんでした。
もし、MFIないしMIVに投資する機会があったら、自分なりに調べてみて、是非投資してみたいと思います。
上記のような性格から、自分の資産ポートフォリオの投資効率も精神的満足度も向上させてくれると期待しています。