Photo Exhibition -The Will for Tomorrow-

2011年3月11日の大震災からもうすぐ1年。
多くの方のご尽力、ご支援により徐々に復興が進みつつあるという話が聞こえてきます。
ことご支援については、日本国内だけでなく、海外からも多くのご支援をいただきました。

外務省によると、これまでに163か国・地域及び43国際機関から支援の申し出があったとのことです(2011年9月15日現在)。

我々は今オランダにいるわけですが、この機会に是非海外の方々に感謝の気持ちとともに被災地の状況をお伝えしたい、と考え、3月5日から23日の間、RSMの校舎にて写真展を開催します。

写真展パンフ

写真展の開催にあたっては、日本人在校生Aさんの友人のフォトジャーナリスト・佐藤慧氏より写真の提供をいただき、また、Nikon Europe B.V.様より後援をいただいております。
また、PRについて、RSMのアドミッションの方々をはじめ多くの方のご協力をいただきました(RSMのNewsletterでも紹介されました)。

この場をお借りして皆さまに御礼申し上げたいと思います。
一方、被災地ではまだ多くの人が支援を必要としています。
特に被災地の次世代を担う子どもたちを育てる親御さんの支援は、長い期間を考えると非常に重要だと思われます。
そこで、写真展期間中には、被災地の大船渡市及び陸前高田市にて子育て支援に取り組んでいる「子そだてシップ」という団体への募金を募ります。
この募金が少しでも被災地の将来を担う子どもたちのサポートになればと思っています。
皆さまもオランダにお立ち寄りの際は、是非写真展にお越しいただき、またオランダにお住いのご家族やご友人にこの写真展のことをお知らせいただければ幸いです。
「明日への意思」が少しでも多くの人に伝わりますように!

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カテゴリー: MBA・ソーシャルファイナンス留学記 | 3件のコメント

Doing Good and Doing Well Conference @Barcelona

MBA生活での目標「Rotterdam Oath」にも挙げた通り、留学中には英語力を身に付けることはもちろん、幅広い人間関係を作り、できるだけアンテナを高く、広く、また感度を高くしておきたいと考えています。
特に関心が強いソーシャルファイナンス、ソーシャルビジネス関係については積極的にそのように動きたいと考えています。

そんな自分にとって、何より楽しみにしていたイベントに行ってきました。
スペイン・バルセロナの名門ビジネススクール・IESEで開催された”Doing Good and Doing Well Conference“という、世界中のソーシャルビジネスに関心のある人が集まるネットワークイベントです。

2月24日(金)・25日(土)という日程だったのですが、朝から始まるため、木曜日の夕方にアムステルダムを発ち、夜にバルセロナに着きました。

そして、翌日は朝から颯爽とイベントに参加・・・するはずだったのですが、道に迷ってしまい、しかもIESEは山の方にあるため坂を行ったり来たりで大汗をかいてしまいました。

そんな風に走り回っていると、いかにもビジネススクールという感じの建物があったので、ホッとしていたら・・・

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荘厳な造りの建物。ここかー、と思ったら・・・

よーく見てみると、「ESADE」の文字が。同じくスペインの名門MBA、ESADEでした。
IESEと近いんですね。でもESADEはもうすぐ移転という話を聞きますが。

その近くで親切にも道を教えてくれる人を見つけて、ひたすら山を登るとIESEが見えてきました。閑静な高級住宅街の中にありました。

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道端でねこがのんびり。いい雰囲気です。ここから少し坂を上るとIESE北キャンパス。

で、やっと会場に到着。

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IESE外観。現代的ですが緑がたくさんあって、いかにもバルセロナという感じでした。

で、建物の中に入ると受付が。

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IESE受付。大企業のビルのような感じです。

受付を終えると、ちょうど朝食が出ていたので、RSM同級生と合流し、コーヒーを軽く摂って講演会場へ。
ちなみにRSMからは20名くらいは参加していたようです。クラスの約5分の1。
さすがにサステナビリティに強いRSMというだけあって、クラスメイトの関心も強いようで、こういうところもRSMの魅力だと思います。

さて、最初のスピーカーは、オランダを代表する企業・ユニリーバのサステナビリティ担当副社長。
ユニリーバはロッテルダムに本社があり、特に親近感があったので興味深く話を聞きました。

話の内容としては、ユニリーバのバリューチェーンの中で環境について多々配慮しているということでした。
面白い内容だったのですが、CSRという観点から環境問題以外にどのようなことについて配慮しているのかを聞いてみたいと思い、講演後に副社長に突撃!

日本だとそんな偉い人に話しかけるなどなかなかできませんが、今は学生だし、失うものは何もない、と下手な英語で話しかけました。

いろんな人がそれまでに話しかけていたため、時間がなさそうでしたが、下手な英語の留学生に対しても丁寧にユニリーバの取り組みについて教えてくださいました。
勇気を出して話しかけた甲斐がありました。

その次はパネルディカッション。
一つの時間帯に4つのテーマのパネルディスカッションがあり、二日間の間に教育へのアクセスやマイクロファイナンス、開発銀行の役割などについてのパネルディスカッションに参加しました。

ちなみにマイクロファイナンスのパネルディスカッションでは、RSMに進学する目的でもあったトリオドス銀行のマイクロファイナンス投資担当者がスピーカーとして参加されていました。
これはなんとしてもお話ししたいと思って、パネルディスカッションが終わった後に早速ご挨拶に。
ただ、あまりうまく話せず、全然アピールできていなかったと反省・・・。
一応、自分の思いだけは伝えましたが、一方通行の感がありました。

また、同じくマイクロファイナンスの部にはスペインの銀行大手・Caixa銀行の子会社でマイクロファイナンスに特化しているMicrobankの方が参加されていて、その方ともお話しさせていただきました。
Microbankはマイクロファイナンスという金融商品の開発に特化しているようで、実際のローンオフィサーなどは親会社の人が兼務している(親会社を通じて顧客に提供している)ということでした。
一方で、既存の銀行はマイクロファイナンスには関心を持たないという指摘もありました。

また、別のパネラーの方と話したときに、「先進国でもマイクロファイナンスは適用可能で、グローバルにマイクロファイナンスを推進する活動も動きつつある」という話を聞きました。
いつか日本でソーシャルファイナンスに取り組みたい自分としては大変励みになる言葉でした。

もっとも、日本も最近は貧困問題が喧しく唱えられていますし、「先進国」というカテゴリーを頭から信じ込んで途上国で通用したスキームを検討しない、というのはおかしい話かもしれませんが。

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パネルディスカッションが開かれた講堂。教室の雰囲気はRSMと似ていますね。

初日はパネルディスカッションの後にキャリアフォーラム、Sustainable Fairが開かれました。
キャリアフォーラムにはトリオドス銀行もブースを出していましたので、しっかりお話をしてきました。大したアピールにはなりませんでしたが、関心を持っていることは伝えられました。
ちなみに、トリオドス銀行はインターンを受け付けておらず、MBAのためのリクルートポリシーはないとのことでした。
これはMBAでキャリアチェンジを狙っている自分にとっては不利な情報ですが、是非ともソーシャルファイナンスの経験を積みたいので、なんとかトリオドス銀行に貢献できるようなスキルを身につけ、またアピールする機会を見つけたいと思います。

また、ベルギー・ブリュッセルに本拠を置く、サステナビリティに特化した”i-propeller“というコンサルティング会社の方にもお話を伺ったのですが、結構面白かったです。
コンサルだけでなくファンドも有しているようで、様々なアプローチができるとのことでした。
また、連携している組織も多様で、こういうところで働いてみるのも面白そうだと感じました。

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キャリアフォーラムのトリオドス銀行のブース。
初日のキャリアフォーラムの後は、総合酒類企業派遣の同級生のセッティングによる、スペインのワイン大手”Freixenet(フレシネ)”の方とのディナーに参加しました。

せっかくのご招待ということで、フレシネの売りであるCAVAというスパークリングワインを事前に飲んでみたのですが、ワインという感じがあまりせず、すごく飲みやすかったです。

ご招待いただいたのは海辺の海鮮レストランだったのですが、ワインだけでなく食事もおいしく、また話も弾んでとても楽しかったです。
ごちそうさまでした。

ちなみに、フレシネはスパークリングワインの世界最大手で、日本ではサントリーが卸しています。合い言葉は「楽しいことは、つくればいいよ」。まさに自分の留学生活の目標です。

2日目の夜は、IESEに通う、受験時からの友人と一緒に夕食。
バルセロナらしいところ、ということで有名なレストランに連れて行ってもらったのですが、生憎非常に混んでいて、近くの雰囲気のあるレストランに変更。

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生ハムをはじめ、ジャガイモ入り卵焼き、ししとう、いかの揚げ物など。美味。

おいしそうな料理が次々と運ばれてきたのですが、それに合わせるのは、当然(?)フレシネのスパークリングワイン。ボトルで注文したのですが、非常に安価で美味しく、すぐになくなってしまいました。

おいしい料理とお酒のおかげで友人との話も弾み、MBAでの生活のほか、バルセロナのことや就職の話などを話し込みました。
ちなみに彼はスペイン語も勉強していて、お店でもスマートにスペイン語を話していました。
そんな彼曰く、英語に加え欧州の言語を使えることが欧州での就職活動には重要、とのことでオランダ語どころか英語すら満足に使えない状況に焦ったりしました。

一方、先ほどのコンサルティング会社を含め、フランス語圏であるベルギーで働いている方にお話を聞くと、英語だけでも大丈夫、とのことでしたので、英語ができれば欧州でも職を見つけることができる可能性はあるかもしれません。英語だけでも大変ですが・・・。

なお、Caixa銀行などの方に話を聞くと、スペインで働くにはインターンも含めてスペイン語が必須とのことでしたので、スペインで働きたい方は是非スペイン語を勉強する必要がありそうです。
友人との夕食の後、イベントで友人になった英国で学んでいるカメルーン人と一緒にイベントのお開きパーティに参加。なんと23時開始です。スペインではこの時間帯のパーティも普通らしく、自分がスペインの学校に進学していたら耐えられなかっただろうと、胸を撫で下ろしました。

ちなみに彼の友人が2時頃到着するということでうとうとしながら待っていたのですが、結局会場には来なかったようで、彼と一緒にとぼとぼホテルに帰りました。

このイベントの目的の一つに、できるだけネットワークを広げることがあったので、会場では積極的に学外の人に話しかけました。
パネルディスカッションで面白い質問をしていた人や、同じパネルに何回か参加して関心が似ていると感じた人にはできるだけ話しかけるようにしました。

その中の一人が先ほどの友人で、彼は農業系の企業で働いていて、英国の大学で国際関係論を学んでいるということでした。
彼にカメルーンのことを聞くと、カメルーンは英語とフランス語が使われていて、農産業および天然資源に恵まれているということで、既に中国が積極的に進出しているそうです。

また彼に同じ大学の友人の女性2人を紹介してもらったのですが、彼女たちはアフリカのアンゴラ出身で、2人ともOil & Gasを専攻しているということでした。

語学の点でアドバンテージがあり、資源に恵まれていて、さらに彼らのように高等教育を受ける人材も増えてくるとなると、相当なポテンシャルがあると思います。
今はBRICs、さらにVISTAが注目されていますが、アフリカのポテンシャルにももっと目を向けて人材を含め投資をして行けば、大きなインパクトがあるのではと感じました。

彼が今度カメルーンに招待してくれるということですので、是非一度自分の目でアフリカを見てきたいと思います。

お開きパーティから帰宅した朝はチェックアウト。眠い目をこすりながら帰り支度。
帰りの便に乗る前にどこかに寄っていきたいと思い、そういえばスペインにはずっと見たかった「ブレダの開城」があったと思い、見に行こうと思ったのですが、調べてみるとどうやらマドリッドにあるらしく、残念ながらあきらめざるを得ませんでした。

結局、どこにも寄らず町中を歩きながら雰囲気を楽しむことにしました。

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町中にあるコカコーラ社の事務所?スペインの雰囲気に溢れています。

また、歩いていると車の駐車場を見かけました。
その看板にはよく見ると、車とコンセントを結んでいるマークがあります。
おそらく電気自動車の充電ができるということだと思います。

ちなみにスペインは太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーが非常に発達しています
現在スペイン経済は苦境に陥っていますが、再生可能エネルギーをバネに経済成長を取り戻してほしいと思います。

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バルセロナの駐車場の看板。真ん中の看板の一番右が充電可能のマーク。

そしてそのまま歩いていると、バルセロナのターミナル駅であるSants駅に到着。

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Sants駅。地下鉄のターミナル駅になっているほか、空港からの鉄道も通っています。

そのまま空港に行って一路オランダへ。
楽しい3泊4日のバルセロナ旅行が幕を閉じ、現実世界に戻されました。

短い時間ではありましたが、多くのことに触れられたほか、つたない英語ながら多くの人と話すことができ、大変有意義な時間になりました。

学ぶことも多かったですが、それ以上にこんな自分でも自分から望めばネットワークは築けるのだと自信にもなりました。
これからオランダ内外にてできるだけユニークなネットワークを築いていきたいと思っていますので、本当にいい経験になりました。

今回出会った方々と適宜連絡を取りながら、また学んだことを思い出しながら、自分の目指すゴールに少しでも近づけるように頑張っていきたいと思います。

ちなみに同じ日にロンドンではサステナビリティ関係のビジネスコンペがあったそうで、RSMからも日本人同級生を含む多くのクラスメイトが出席しました。

同じ日ということで、同じくサステナビリティに関心を持つ彼らがバルセロナに来れなかったのは残念ではありますが、彼らからもロンドンでの話を聞いて、色々学びたいと思います。

以上、初めてにしてもっとも関心のあるネットワーキングイベントでした。
多くの点で目標を達成できたので、これを励みにどんどん前に進んでいきたいです。

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ING銀行にて口座開設

海外で生活していると、心配になるのがお金の管理。
日本だと簡単に生活のためのお金を手にすることができますが、当然海外では円を持って行っても使えませんし、また多額の現金を直接持ってくるのも危険です。

海外で現地の通貨を確保する方法として、結構便利なのが海外のATMから直接円を現地通貨にして引き出す方法。
僕は新生銀行の「パワーフレックス口座」を使って円をユーロにして引き出していました。
「PLUS」のマークがあるATMで引き出すことが可能なのですが、対応するATMが非常に多く、大変便利です。

しかし、残高証明を提出しなくてはならない事情があり、それを日本でとっていなかったため、こちらに銀行口座を開いて、日本から送金して残高証明を作成する必要があること、為替リスクをなくしたいことなどから、こちらで銀行口座を開くことにしました。

オランダには「ING」、「ABN AMRO」、「Rabobank」という3つの大きな銀行があります。
INGは日本ではING生命で知られていると思いますが、オランダ本国では銀行も含めた巨大なコングロマリットです。
ABN AMROはオランダ東インド会社にルーツを持つ名門ですが、金融危機の関係で英国の大手銀行Royal Bank of Scotland (RBS)を中心とする銀行連合に買収されました(今は「NLFI」という政府管理下の財団が株式を保有しているみたいです)。
Rabobankはもともと農業組織向けの金融機関で、日本における農林中金に相当すると言えそうです。

このうち、留学生が口座を開くのはING銀行かABN AMRO銀行が多いようです。
INGはオランダ最大手ということで安心感がありますが、ウェブサイトや書類が基本オランダ語で、自分で手続きをしようと思うと厄介です。

その点、ABN AMROは英語で手続きができるので非常に便利です。
店舗も多くて便利さでINGに引けを取るものではありません。

と、一見ABN AMROに軍配が上がりそうですが、済んでいるところの近くにある店舗がINGであることもあり、あえてING銀行で口座開設をすることにしました。

ということで、いざINGへ。

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住宅地の中にあるING銀行の店舗。普通の建物なのですが、違和感がありません。

さて、いざ中に。

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非常に落ち着いた感じで、雰囲気・空間共に余裕を感じます。

訪れたのは夕方だったのですが、お客さんが少ないこともあってか空間的にも雰囲気にも非常に余裕を感じました。
静かで、落ち着いていて、自分が銀行員の立場なら、こういう職場で働きたいと思いました。

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店舗内にはINGのシンボルであるライオンが鎮座。オランダの形がライオンに似ていること、オランダ王家の紋章にライオンが使われていることに由来しているそうです(詳細はこちら)。

店内には男性スタッフ二人がいて、お客さんと会話を楽しそうにしながら作業を進めていました。

で、自分たちの番に。
英語が使えないスタッフもいるので気を付けるように言われていましたが、対応してくださったスタッフは英語ができたので問題なかったです。
オランダ人は基本的に英語ができますが、ネイティブではないため、ネイティブに比べると聴き取りやすい英語でありがたいです。

順調に口座開設の手続きが進んで30分ほどで手続き終了。
ちなみに口座開設料に20€、口座管理費が四半期に3.75€かかります。
この辺りは全て無料の日本の銀行はありがたいですね。

一方、INGはATMの使用料が常に無料、残高証明もオンラインで自分でプリントできます。
平日は夕方まで店舗が空いているし、土曜日も開業。
ビジネスの時間が短く、その点では日本より不便というイメージがあるオランダですが、こと銀行については日本よりも便利です。

ちなみに、他の国の銀行の営業時間について少しクラスメイトに聞いてみました。
インドネシア:平日8時~15時。休日もショッピングモールなどの店舗は営業。
モンゴル:閉店は夜遅くの店舗が多く、24時間営業の店舗も。都市部には休日も24時間している店舗がある。

インドネシアは日本と同じくお金の集計などの都合で15時に閉店する一方、モンゴルは仕事帰りのサラリーマンが銀行サービスを利用できるように遅くまで営業しているようです。
決して日本の営業スタイルが一般的ではないんですね。

身近なサービスひとつとっても国によって色々違いがあって大変勉強になりますね。
是非とも良いところはいつか日本に持ち帰りたいものです。

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初プレゼン終了!

先日、統計学の中間試験、チームプレゼンテーションの前に教会に行ったという話を載せましたが、おかげさまでそれぞれ無事に終わりました。

神に、そして協力してくれたチームメイトに感謝です。

中間試験の結果はクラスの平均程度。
統計学は比較的英語に依存しない教科なので、日本で勉強していたこともあってもう少し点数が出るかと思っていましたが、意外に問題文を読むのに時間がかかって苦戦してしまいました。
まあ、理解が不十分だった点も否めませんが。
このあたりは反省して最終試験に臨もうと思います。

チームのプレゼンテーションは「Business Society Management」の課題でした。
ケースを読んで、自分たちのアイデアを考えて「チーム全員で」プレゼンをします。
ご丁寧に、シャイな人もしっかりプレゼンしてねー、とのことでしたので逃げられません(笑)

ケースとは、あるビジネスのシーンについて登場人物(経営者)が目指すゴール、その状況、関係者の考え、ゴールまでの課題などが物語調で書かれた資料で、それを読んで、自分がその立場だったらどのような回答を出すのか、ということを考えます。

今回の課題は、某農産業企業がカーボン・ニュートラルを達成するためにどのようにすればよいか、ということで、その企業・経営者が置かれた立場や関連する状況について資料を読んで、情報をまとめた上で、こうすればいい、という回答を出しました。

プレゼンについては、各自にパートを割り当てて、一人一人各パートを説明しました。
で、僕のパートは「Background」。
ケースの前提について説明するパートです。
箇条書きスタイルの説明ができ、またプレゼンの後に質問が飛びにくく、やりやすいパートです。

さて、プレゼン本番。
Backgroundの前にプレゼンの目的などを別の人が説明した後のプレゼンです。
人前で話をするのが苦手なので、心臓がバクバクいっていました。

・・・が、ここは覚悟を決めなくては。
そして、今までクラスメイトと話ができなかったのを取り返すチャンスだ!

ということでプレゼンに。
どうせ緊張しているので、落ち着くために深呼吸。
でも、せっかくならユーモアを効かせたい。

「ふぅーーー。(深呼吸) ←ここで一同笑い(これは期待していませんでしたが)」
・・・深呼吸はカーボン・ニュートラルではないですよね?でもこの会社はカーボン・ニュートラルを目指しています。

一同シーン・・・。
まさかここでユーモアがくると思っていなかったのか、また普段あまり話さない自分がユーモアを言うと思わなかったのか、はたまた単にスベっただけなのか。

このままでは悔しいので、「あれ、笑わない?面白くない?」と投げかけ、その問いが面白かったのか一同大笑いで拍手。
つかみは上々です。

その後は淡々と説明を続けて・・・、

「気候変動は多くの人の関心を集めており、いろんなレベルでの規制があります。国際社会、国、地方自治体、業界、企業単位、・・・そして我々自身、私はそう信じています。あなたは?

もちろん、最後の部分は不要なのですが、私たちも気をつけてるよねー、というちょっとしたユーモアのつもりです。
クラスメイトの顔を見るとみんなうなづいていてくれました。

あとは淡々と説明を続け、次のパートに引き継ぎできました。

緊張しましたが、英語もあまり言いよどむことなく、また聴衆の方を見てしっかり話せて、本当にいいプレゼンができたと思います。

クラスの後、クラスメイトが声をかけてくれて「interactiveでテンポも聞きやすくてよかった」と褒めてくれました。
また、それなりに好評だったようで、他の人にも良かったんだってねー、と言われたり。

現時点では英語の議論はほとんどできないし、またクラスメートにも無口で話しにくい人間だと思われている可能性もあるので、こういうところでチームに貢献しつつ、本当はもっとオープンな人間なんだよー、とアピールしたかったのでよかったです。

・・・がその後別のプレゼンをする機会があって、それは散々。
まだまだダメだなあー、と痛感。
でも、ちゃんと準備すれば何とかなるはずなので、今度は念入りに準備しようと思います。

また、プレゼンの後はやはりいつもの内気な人間に戻りがちですが、機会を見つけて話したことがなかった人にも話しかけたりして、顔とどんなことを考えているのか、ということを認識してもらおうと奮闘中です。

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メトロに乗って

2月になってロッテルダムにも雪の季節がやってきました。
気温も氷点下になることが多く、かなり寒いです。手袋・耳あては必需品です。
せっかく買った自転車も使えないな・・・と思いきや、結構自転車に乗っている人を見かけます。
さすが自転車の国、みんなたくましいです。


初雪を自室から撮影。ほとんどのクラスメイトがFacebookに初雪を投稿していました。

授業も順調に進み、ついにQuantitative Platform of Business (QPB:統計学) で中間試験を迎えることになりました。
そしてほぼ同時にBusiness Society Management (BSM) の授業で初めてのプレゼンテーションをチームで行うことになりました。

週明けが中間試験、ということで日曜日は試験勉強に充てよう・・・と思っていたのですが、クラスメイトから教会に一緒に行こうと誘われて二つ返事で受けてしましました。
小さい頃に実家の近くの日曜教会に行っていたり、ときどきキリスト教関係の話を読んだりしていてキリスト教に関心があり、またせっかくならいろんなものに触れてみたいと思い、勉強は後回しにすることに(後で苦労するとも知らずに・・・)。

正午前にクラスメイトと待ち合わせて、街中までトラムに乗り、そこから地下鉄に乗り換えです。
東京では地下鉄通勤でしたが、ロッテルダムに来て初めて地下鉄に乗ります。

metro
ロッテルダムの地下鉄。

メトロとは言いながら、丸ノ内線のごとく、途中からは地上を走ります。
外を眺めていると、ロッテルダム港の壮大な光景が目に入ってきます。


ロッテルダム港。「ユーロポート」とも称される欧州随一の港。

ロッテルダム港は欧州最大の港湾であり、貨物取扱量は上海・シンガポールに次ぐ世界第3位となっています。
特に原油の取扱量が大きく、欧州の化学産業の拠点でもあります。

石油メジャーの一角であるロイヤル・ダッチ・シェルがロッテルダムの近くでオランダの政治の中心であるデン・ハーグにあるのもうなずけます。

しばらくメトロに乗って、教会付近の駅で下車。
隣接するショッピングモールで軽く昼食。
食べている間に、プロテスタントカトリックの違いについて教えてもらいました。
基本的に同じなのですが、違うのは祈り方と多様性。
カトリックは基本的に形式に沿った祈り方で、教会の様相も世界中どこでも基本的に同じ。
一方、プロテスタントは教会の形状、内装、儀式とすべてがオープンで多様とのことでした。
あとは、カトリックは聖母マリアを特別な存在として扱うけれど、プロテスタントはそのような扱いはしないそうです。

そんな話を聞いて教会に着いてみると、なるほどと思いました。

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本日の教会。

一見すると幼稚園のような雰囲気の建物でした。
落ち着いて、またくつろげる雰囲気なのですが、想像していた教会とは違ってました。
個人的なイメージとしては下のような感じです。

ちなみに、この写真はロッテルダム市庁舎とその内部です。
この建物は戦災を逃れたそうですが、それにしても壮麗ですね。

そして、中に入ってみると、これまた教会のイメージとは違いました。

教会では讃美歌が演奏され、みんなで歌うのですが、結婚式などで使われるパイプオルガンはなく、代わりにドラムやギターが参加していました。
音楽の雰囲気も壮麗でしっとりした感じではなく、ポップ調でした。
建物も雰囲気も本当に多様なんだと実感しました。

音楽の他、神父さんのお話や、セネガルでボランティアをしてきた方の報告などがありました。
英語でのお話(オランダ語への通訳あり)で、またパワーポイントの資料が
あったので、話している内容は何となくわかりました。非常に面白い内容でした。

また、説話が終わった後、クラスメイトの友人と話すことができました。
その人はエクアドル出身で、現在はクルド人難民支援の一環として就労支援などを行っているということでした。
世の中にはいろんな形で社会に貢献しようとしている人がいるんだなあとしみじみ。
自分もそういう人たちを支援できるようなビジネスを目指したいものです。

教会を後にして、近くのショッピングモールを散策。
まずはちょっとお手洗いに・・・、と思ったら。

オランダでは公衆のトイレを使用する場合、使用料を取られることが多いです。
今まで見たケースでは大体20~50セントといったところです。
日本での無料のトイレの利用に慣れていると違和感があるのですが、多少の使用料を払ってきれいなトイレを使えるのなら納得です。トイレの管理にもコストがかかるわけですし。
ただ、お金を持っていないときにはトイレに入れないので、財布だけは忘れない、またスラれないように常に気を付けなければいけないですね。

と、勉強を後回しにしたおかげで、有意義な時間を過ごすことができました。
これから必死に先送りした試験勉強と授業の予習を行うことにします(汗)。

お祈りの時に試験の成功をお願いしたので、きっと神様が助けてくれるはずです(笑)

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企業の社会的責任について考える

ビジネス科目の授業も2週目に入って1学期の科目がすべて始まり、ビジネスについてたような視点から考える機会に触れています。
と同時に、どのビジネススクールでもあることですが、課題や事前の予習の量が結構多く、かなり忙しくなってきました。
特に課題については割り当てられたチームで行うものが多いので、チームのミーティングの準備も欠かせません。ちなみに現在のところ、チームのミーティングは授業終了後に週3回となっています。

1学期の科目は基礎的な内容ですが、これまでの社会人経験で触れたことがなかった内容も多く、大いに知的好奇心を刺激されています。

中でも特に刺激を受けているのが「Management Science」と「Business Society Management」です。

「Management Science」では、ケースメソッドをベースに、統計ソフトを使ってシミュレーションを行います。具体的には、いくつかの指標(KPI=Key Performance Indicator)を使って収益の方程式を作り、統計ソフトを使ってその方程式を解析し、どの指標がどの程度変動すると、どの程度の確率で収益がどの程度変動するかということを可視化します。
これまでコンピュータを使ってこのような分析をしたことがなく、また不確定な事象をモデル化するということに関心があったので、ついつい引き込まれていき、気がついたら補習にも出席していました。
内容が人気なのか、それとも難しかったのか、ほとんどの人が補習に出席していました。
この授業の内容はできるだけ習得して、将来的にも使っていきたいと考えています。

「Business Society Management」はその名の通り、ビジネスと社会のあり方についてかんがえるのですが、ただ「企業は社会的責任(CSR)を果たさなければいけない!サステナビリティについても考えることが必要!」というのではなく、そもそもCSRとは何か、あるいはステイクホルダーとは何かという根本的なところから議論を始めます。

CSRを考えるときによく議論されるのが、故ミルトン・フリードマン教授の論評です。授業の資料にも指定されていたこの論評、日本にいるときから読もうとは思っていたのですが、ついつい後回しにして読んでいなかったので、今回無事に読むことができ、またその鋭い指摘に考えさせられ、大変勉強になりました。

そのフリードマン教授の主張を簡潔にまとめると下記の通り(原文はこちら)。

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利益の最大化を求める株主から経営を任された経営者が、自分の価値観に基づいて社会的責任を果たそうとすることは、株主のお金を勝手に使っていることとなり、株主に対する背信行為である。また、そのための出費は従業員の報酬や製品・サービスの価格などにも影響し、彼らのお金を使っているともいえる。
いいことをするのは立派なことだが、それはあくまで自分のお金ですべきである。

また、企業が社会的責任を果たそうとして出費をするのは、間接的に国の課税権ならびに再分配機能を侵すことにもなる。民主的に選ばれているわけでもない一企業の経営者にその権限はない。

企業の社会的責任はただ一つ、決められたルールの中で収益を最大化することである。
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筋の通し方と視野の広さに、読んでいて思わずうなりました。
確かに、経営者は株主から利益の最大化のために経営権を委任されているはず。
また、いわゆる社会的責任のための出費は、結局は知らないうちに誰かの負担になっているという指摘も言われてみればその通りかもしれません。

政府との関係についても非常に興味深いです。
公共的なことは政府が、市場における資源の活用・競争は企業が行うという棲み分けが従来認識されてきています。ではなぜ政府が公共的なことを担当するのかというと、それは民主的な手続きでそのような信託を市民から受けているからであり、そのような信託を受けていない企業がよけいな出費をすることは課税額が少なくなるという点で課税権を侵しているし、また本来課税されるべきお金を社会的責任のために使うことは、市民からの信託もないのに政府の代わりに富の再分配を行っていることになります。

フリードマン教授と言えば新自由主義という思想で知られていますが、そのようなイデオロギー云々に関わらず正論だと感じました。

では、企業はただ収益の最大化だけを考えればよいのでしょうか?
これは古典的かつ難しい問題ですが、必ずしもそうとは言えないと思います。

フリードマン教授も指摘されているように、企業は「ルールの下」収益の最大化を図る装置です。
そして、そのルールは常に変化していると考えられます。
法律・各種規制といった明示的なルールだけでなく、倫理や文化というソフトで目に見えないものもその中に含まれると考えることができるでしょう。

すなわち、企業の社会的責任とは、企業が守るべきルールが何であるか、というテーマだと感じています。

まだ授業は始まったばかりで、多様な視点を持ったクラスメイトたちとこれからいろんな議論ができるのだと思うと楽しみです。
サステナビリティ、CSRこそ留学中に学び、考えたい一番のテーマですので、積極的に議論に参加していきたいと思います。

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当カテゴリー「MBA・ソーシャルファイナンス留学記」では、オランダでの留学生活をブログにてレポートするというチャレンジによって、Just Givingを通じて、若者の就労支援を行うNPO「育て上げ」ネットを支援しています。チャレンジの詳細等についてはこちらをご覧ください。
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