Advanced Strategy Presentation

7月中旬から始まった3学期メインのAdvanced Strategyのクラスは後半に入り、後半はチームごとに割り当てられた国と企業について、それぞれの歴史や社会、地理、人口分布、政治とビジネスをリンクさせながら分析するプレゼンテーションを行います。

我々のチームのお題は「サブサハラ地域とMTN」でした。
MTNというのは南アフリカ発祥の携帯電話会社で、アフリカにおけるリーディングカンパニーの一つです。
そのMTNがいかにしてサブサハラ地域でビジネスを拡大できたのか、ということについて、南アフリカ・ナイジェリア・ウガンダの各地域の歴史や地域の事情と絡めて分析を行います。

具体的には各国のデータを集めた上で、南アフリカでは携帯は十分普及し、一方VodacomというVodafone系の強い競合会社があるので、むしろ人口が多い一方携帯普及率が50%程度で、著しい経済成長を続けているナイジェリアに進出したのが功を奏しているという流れの分析でした。

分析についてはアフリカ大陸・3つの国・MTNのパートに分割し、自分はMTNのパートを担当しました。
会社の歴史、データ、SWOT分析はもちろん、携帯電話事業の前提となる規制の状況などについても調べました。
ちなみにMTNは1994年設立でこれはネルソン・マンデラ大統領の就任の年でもあります。
その少し前の1991年に南アフリカでは電話事業の民営化・自由化が実施されており、MTNの参入もこの自由化が背景となっています。

そして調べた内容をプレゼン資料に落とし込んでいくのですが、それが意外に厄介で、「何をどのようにロジカルに訴えるか」ということを考えながらプレゼンを作らなければいけないのですが、つい漫然とした構成にしてなかなかappealingではないものになったりして、プレゼンを通して人に訴えかけることの難しさを改めて感じました。
結局チームメイトの力を借りて形を整えることになり、少々忸怩たる思いが残ることになってしまいました。

しかも最後の方は期限が迫る中の作業となりかなり厳しいものでしたが、なんとか滑り込みで完成させることができました。

そしてプレゼン資料を提出した翌日にはプレゼン本番です。
全体のプレゼン時間は45分、そのうち会社概要の説明として7分間を担当することになりました。

早速自宅でも練習していたのですが、Facebookで「今練習中ー」とつぶやいたら多くのクラスメイトから励ましの言葉をもらい、背中を押される思いでした。

そして本番。
各地域の説明の後に出番が回ってきました。

2
MTNの会社概要についてプレゼン

クラスメイトたちからは、とにかくしっかり大きい声で話すようにとのアドバイスをもらっていたので、とにかくそのことに注意して話すようにしました。

前日に寝床の中でもとにかく練習していたこともあって、頭が真っ白になることもなく無事に話し終えることができました。

プレゼンが終わるとQ&Aで教授やクラスメイトから質問が飛んできます。
本当はここでテキパキ動かなければいけないのですが、どうも頭の回転が悪く、なかなか貢献することができませんでした。
遅ればせながら一つ回答案を作ったのはいいのですが、議論の流れの中ついに発言する機会はなく、質疑応答では一人だけ発言することなく終わってしまいました。
考えてみれば事前に予想できる質問だったので準備しておくべきだったのですが、準備不足だったと言わざるを得ず、またも悔しい思いをしてしまいました。
本当にプレゼンも質疑応答も大変です。

とはいえ、何とか終わったのでほっと一息。
あとはクラスメイトのプレゼンを聞くだけです。

我々の翌日には「韓国とサムスン」、「日本とソニー」のプレゼンがありました。

それぞれ非常に素晴らしいプレゼンでしたが、特に「日本とソニー」のプレゼンでは、日本の歴史だけでなく、日本人の性格・気質にまで踏み込んだ分析で、ききながら改めて日本人の気質を再発見したような気持ちになりました。

もちろんソニーという会社についての分析も見事で、ソニーの成功と失敗、そして今後とるべき戦略についてよく描かれていました。

そして、最後には「ありがとう」と日本語でプレゼンを締めくくってくれました。

ありがとう
Thank youの代わりに「ありがとう」。

チームには日本人はおろかアジア人もいないにもかかわらず、ソニーのことや日本・日本人のことについて詳細に触れられていて、自分自身知らなかったようなこともあり非常に興味深いものでした。

このテーマは基本的に日本の過去の栄光と現在の失敗(直前のプレゼンテーマである韓国との比較でなおさら…)、という流れではあるのですが、その中でも日本の魅力についてはいろいろ話が出て、日本はまだその魅力を保っていることが確認できました。

そんな話を聞きながら、今後日本の社会や組織が外国人に対する許容力を向上させたなら、是非彼らにも日本で働いてみてほしいと思ったりもしました。

気がつけば3学期ももう終わりで、あと4か月でこの素晴らしいクラスメイトとの時間も終わることになります。
このAdvanced Strategyのクラスを通じてビジネス特にの関係性を学んだことで、より多くのクラスメイトのバックグラウンドについても知りたいと思うようになりました。

ということで、これからでも少しでも多くの人と何とか関係を築いていけたらと思う一方、より多くの人に日本の色んなことを伝えていきたいところです。

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