海外で生活していると、心配になるのがお金の管理。
日本だと簡単に生活のためのお金を手にすることができますが、当然海外では円を持って行っても使えませんし、また多額の現金を直接持ってくるのも危険です。
海外で現地の通貨を確保する方法として、結構便利なのが海外のATMから直接円を現地通貨にして引き出す方法。
僕は新生銀行の「パワーフレックス口座」を使って円をユーロにして引き出していました。
「PLUS」のマークがあるATMで引き出すことが可能なのですが、対応するATMが非常に多く、大変便利です。
しかし、残高証明を提出しなくてはならない事情があり、それを日本でとっていなかったため、こちらに銀行口座を開いて、日本から送金して残高証明を作成する必要があること、為替リスクをなくしたいことなどから、こちらで銀行口座を開くことにしました。
オランダには「ING」、「ABN AMRO」、「Rabobank」という3つの大きな銀行があります。
INGは日本ではING生命で知られていると思いますが、オランダ本国では銀行も含めた巨大なコングロマリットです。
ABN AMROはオランダ東インド会社にルーツを持つ名門ですが、金融危機の関係で英国の大手銀行Royal Bank of Scotland (RBS)を中心とする銀行連合に買収されました(今は「NLFI」という政府管理下の財団が株式を保有しているみたいです)。
Rabobankはもともと農業組織向けの金融機関で、日本における農林中金に相当すると言えそうです。
このうち、留学生が口座を開くのはING銀行かABN AMRO銀行が多いようです。
INGはオランダ最大手ということで安心感がありますが、ウェブサイトや書類が基本オランダ語で、自分で手続きをしようと思うと厄介です。
その点、ABN AMROは英語で手続きができるので非常に便利です。
店舗も多くて便利さでINGに引けを取るものではありません。
と、一見ABN AMROに軍配が上がりそうですが、済んでいるところの近くにある店舗がINGであることもあり、あえてING銀行で口座開設をすることにしました。
ということで、いざINGへ。
住宅地の中にあるING銀行の店舗。普通の建物なのですが、違和感がありません。
さて、いざ中に。
非常に落ち着いた感じで、雰囲気・空間共に余裕を感じます。
訪れたのは夕方だったのですが、お客さんが少ないこともあってか空間的にも雰囲気にも非常に余裕を感じました。
静かで、落ち着いていて、自分が銀行員の立場なら、こういう職場で働きたいと思いました。
店舗内にはINGのシンボルであるライオンが鎮座。オランダの形がライオンに似ていること、オランダ王家の紋章にライオンが使われていることに由来しているそうです(詳細はこちら)。
店内には男性スタッフ二人がいて、お客さんと会話を楽しそうにしながら作業を進めていました。
で、自分たちの番に。
英語が使えないスタッフもいるので気を付けるように言われていましたが、対応してくださったスタッフは英語ができたので問題なかったです。
オランダ人は基本的に英語ができますが、ネイティブではないため、ネイティブに比べると聴き取りやすい英語でありがたいです。
順調に口座開設の手続きが進んで30分ほどで手続き終了。
ちなみに口座開設料に20€、口座管理費が四半期に3.75€かかります。
この辺りは全て無料の日本の銀行はありがたいですね。
一方、INGはATMの使用料が常に無料、残高証明もオンラインで自分でプリントできます。
平日は夕方まで店舗が空いているし、土曜日も開業。
ビジネスの時間が短く、その点では日本より不便というイメージがあるオランダですが、こと銀行については日本よりも便利です。
ちなみに、他の国の銀行の営業時間について少しクラスメイトに聞いてみました。
インドネシア:平日8時~15時。休日もショッピングモールなどの店舗は営業。
モンゴル:閉店は夜遅くの店舗が多く、24時間営業の店舗も。都市部には休日も24時間している店舗がある。
インドネシアは日本と同じくお金の集計などの都合で15時に閉店する一方、モンゴルは仕事帰りのサラリーマンが銀行サービスを利用できるように遅くまで営業しているようです。
決して日本の営業スタイルが一般的ではないんですね。
身近なサービスひとつとっても国によって色々違いがあって大変勉強になりますね。
是非とも良いところはいつか日本に持ち帰りたいものです。
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