プリンシプルを持つ

以前に、白洲次郎に関する本をご紹介しましたが、今度は白洲自身が書いたエッセイ集を読みました。

白洲次郎は神戸に生まれ、英国ケンブリッジ大学で教育を受け、その後事業家、戦争をはさんで行政官、エッセイストなどとして活躍した人物です。

本書では、主に戦後の時事について白洲の思ったことが書き連ねられていますが、特に民主主義や国際関係、日本人気質について述べられています。

白洲は、民主主義下の日本の指導者・政策は国民が選択するものであり、与党内の内紛や野党の行き過ぎた審議拒否や実力行使を批判しています。

また、国際関係においては小細工をすることなく、自分の思うことを堂々と主張せよ、力関係はそれからだと喝破します。

GHQに対しても臆することなく対してきた白洲だけに至言ではありますが、自分のプリンシプル(行動原則、信念)を持ち、それを貫いていくことは本当に難しいことです。

しかしながら、日本としても、私個人としてもこれから多様な人間との関わりが増えていくことを考えると、本当に信頼されるためにも、正しい社会なり組織、人間関係を築くためにも、自分のプリンシプルを見直し、確立し、できるだけそれに従って行動するということが大切だと改めて感じました。

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