ノーベル賞のお話1

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今年もノーベル賞受賞者が発表され、世界中が沸いています。
残念ながら、今年は日本人受賞者がいませんでしたが、科学・文学・平和の業績は世界が共通して享受できるものですので、各受賞者の業績に感謝と敬意を表したいと思います。

ということで、今回のお題はノーベル賞にまつわるお話です。

●ノーベル賞創設者:アルフレッド・ノーベル

ノーベル賞は、その名の通り、スウェーデンの発明家アルフレッド・ノーベルの存在に由来しています。
ノーベルはダイナマイトを発明し、莫大な富を得たことで知られており、その遺産がノーベル賞の基礎となっています。

ノーベルはその遺言で遺産を科学、文学、平和の分野に貢献した人に授与する賞とすることを指示しており、これがノーベル賞となりました。
文学が入っているのは、ノーベルが若いころから文学に傾倒していたためだと言われています。

また、後年、スウェーデン国立銀行設立300周年事業としてノーベル財団が経済学賞を新設。その財源はスウェーデン国立銀行から拠出されているため、純粋なノーベル賞ではないという意見もあります。しかし、ノーベル財団が認めているという点ではれっきとしたノーベル賞です。

ノーベルは本人の希望に反し生涯独身で、子どももいませんでした。
そのため、ノーベル賞の財源が潤沢になったとすれば皮肉な話ではありますが、彼の意思(とある意味財産)を継ぐ人が多く現れたのは彼にとっても幸いなことかもしれません。

●ノーベル賞と課税の話

ノーベル賞と言えばいつもついつい見てしまうのが賞金。あ~、大金だな、なんて思ってしまいます。
さて、この賞金には税金がかかるのか否か。

答えは、日本では基本的にかからない。

所得税法第9条(非課税所得)に「ノーベル基金からノーベル賞として交付される金品」が挙げられています。したがって、ノーベル賞には原則として所得税が課税されません。

この措置にも歴史的な由来があります。

1949年、日本人で初めて湯川秀樹博士がノーベル賞(物理学賞)を受賞しました。いわゆる中間子の発見ということです(いわゆる、なんて言っても意味わかってませんが・・・)。

敗戦直後ということもあり、日本人初のノーベル賞の受賞は日本中を興奮させました。
新聞も万歳いっしょくだったようです。
そんな時、ノーベル賞の賞金に課税されることが問題となり、ノーベル賞の賞金には課税されないこととされたのです。

ちなみに、ノーベル経済学賞には課税されるようです。というのも、所得税法の要件である「ノーベル基金」からの賞金ではなく、スウェーデン国立銀行の拠出だから。

もっとも、日本人はまだノーベル経済学賞を受賞していないので特段問題にはなっていないのですが、今後受賞者が出たときには話題になるかも知れませんね。

日本の経済学者の活躍に期待です。

※ノーベル経済学賞といえば、日本人初の経済学賞受賞が期待された伊藤清氏が2008年に亡くなられていま  す。彼の発見した公式(伊藤の補題)は、金融工学で利用されるブラック=ショールズ方程式の基礎になっているそうです。また、同方程式には熱伝導に関する方程式も使われているそうで、金融工学や数学の奥深さを見せつけられる感じです。

遅まきながらご冥福をお祈りします。

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