「命は軽く、名は重く」という言葉があります。
これは、戦国時代、中国地方に覇を唱えた尼子氏の名臣・多胡辰敬が定めた家訓「多胡家家訓」の中に出てくる一説です。
文字通り、命は一代限りだが、評判(名声)について永遠に残るものなので、命よりその名を大切にしなければならない、という意味です。
彼は、自ら唱えたように、尼子家に殉じることになるのですが、この言葉は、後の「葉隠」の「武士道とは死ぬこととみつけたり」と並んで、日本人の「死」に対する価値観を左右したと思います。
すなわち、「死」に対する一種の陶酔。
また、それが影響しているのか、日本文学では「死」をいろんなアクセントに使うことが多いようです。
例えば、夏目漱石の「こころ」。
例えば、三浦綾子の「塩狩峠」。
例えば、・・・
もちろん、生と死は人間にとって永遠のテーマなので、死を活かす文学作品は世界各国で多いと思いますが、日本でも多いようです。
読みふけっていた物語の最後のあたりで主人公や主要人物が死んでしまって、ぽっかりと心に穴があいた、という経験が少なからずありました。
結構辛いのですが、「死」をうまく織り込んでこそ名作品、との思いが実はあります。
でも、やっぱり辛い・・・
以前にちょっとカキコした「コードギアス 反逆のルルーシュ」(公式サイト)。
毎回意外な展開続きで面白い作品なのですが、今週は・・・
亡き母の仇を討つために反乱をおこし、反乱軍を率いて戦う主人公・ルルーシュのよき理解者であったヒロイン(の一人)・シャーリーが無惨にも殺されてしまったのです
シャーリーも親をルルーシュに殺されたのに、それでもルルーシュを理解しようとして、恨みを乗り越えて・・・
それなのに・・・
それなのに・・・
運命は残酷です。死って、本当に辛いです。
ちなみに前作では、やはりルルーシュのよき理解者であった妹のユーフェミアが無惨な最期・・・
世界を力で変えようとするルルーシュ、中から変えようとするスザク。
この宿敵・好敵手、そして親友の、大きな犠牲をだし続けた決着はいつつくのだろう。
死というのは、誰にも教えられるものじゃない。
だからこそ、感じなきゃわからない。
そんなことを考えた日曜日でした。
だから、ずっと一緒だよ。うさちゃん。