アセマネコンプラおススメ本とか

はじめに

本記事は、X(旧Twitter,といいつつ自分の頭の中ではいつもTwitterですが)で@ActiveIndexさんが企画されている「金融系Advent Carender 2025(#金融系_AC)」に投稿するものです。

面白そうなので、私も表題のとおりアセットマネジメント業界のコンプライアンスの方にお勧めできる本の紹介というネタで参加させていただくことにしました。コンプラの方向けというだけでなく、対コンプラに理論武装したい方(!?)にも役立てばいいなと思います。

どんな感じで書けばいいのか相場観がわからないのですでに投稿されている方の記事を読んでみるとどれも面白くて引き込まれてしまいました。皆さんの投稿が進むにつれ、どれも読ませる記事だなあと驚きが増す一方なのですが、皆さんどこでセンスを身につけられているんですかね?自分も学びたいです(笑)

で、前日分まで読みましたが、最初に謝っておきます。多分このシリーズで最もつまらない記事になりそうです(涙)でも頑張って書いてみますので、お付き合いいただけると嬉しいです。

 

アセマネと規制

アセマネコンプラ向けの本を紹介する前に、その前提となるアセマネを取り巻く規制について少し書きたいと思います。「コンプライアンス(Compliance)」というのは和訳するとルールを遵守するということであり、いわゆるコンプライアンスという業務は社内の業務が法令などのルールに即して行われることを確保するための活動といえます。したがってアセマネのコンプラといえば、アセマネの各種の業務が各種のルールに抵触しないために行われる業務ということになります。

ここで重要なのは「アセマネの各種の業務」と「各種のルール」とは何かということです。アセマネのビジネス・業務も多様ですが、大きなものとしては「投資信託」と「投資一任」があり、各種のルールには法令(法律+監督指針など)・加入協会規則・社内ルールがあります。協会規則は法的拘束力があるので法令とまとめて『法令諸規則』ということが多いです。

表にするとこんな感じです。

  法令 協会規則
投資信託 金融商品取引法
投信法(+投信約款)
監督指針
投資信託協会規則
投資一任 金融商品取引法
監督指針
日本投資顧問業協会規則

投資一任についてはもともと「投資顧問業法」という特別法があったのですが、2007年に金融商品取引法に組み込まれています。協会規則は加入協会が異なるので別々ですが、2026年4月1日に合併し「資産運用業協会」となる予定ですので、いずれ同じ協会の規則を参照することになります(業ごとに異なる規則が適用されるかもしれませんが)。

そして、これらのルールと各業務への具体的な適用の仕方を把握し、ルールの順守を促していくことがコンプライアンスに求められることになります。しかし、法令諸規則で定める規制は幅広く、また具体的な業務も多いため、必要な情報を整理するのも容易ではありません。そのため、専門家が取りまとめた信頼できる書籍・資料を用いて知識をアップデートすることが重要になります。

ある意味、経験に加えてこの情報源の多寡がコンプライアンスの能力を左右するともいえると考えています。情報源の多さに自信があるわけではないですが、それなりに書籍にはお世話になっていますので、特に重要と考えるものについてご紹介します。
なお、法令上の制約は投資信託の方が投資一任より厳しいため、特に投資信託に関するものが多くなりますが、ご承知おきください。
(業法のほか、犯収法とか個人情報保護法などもアセマネのコンプラがカバーする範疇ですが、今回は割愛します)

 

おススメ書籍のご紹介

①「投資信託の法務と実務」(野村アセットマネジメント編著)

まず最初にご紹介したいのは業界大手の野村アセットマネジメントさんが編集されている「投資信託の法務と実務(第5編)」。書名のとおり法令だけでなく実務についても詳細に記述があり、この本にお世話になっている業界関係者は非常に多いのではないかと思います。業界のバイブルと言っても過言ではないかも。

投資信託に関する業務は営業活動や投資判断だけでなくトレーディングやその決済、基準価額の算出、法定書面・開示書類の作成、運用委託契約・投資信託約款の作成など多様です。そしてそれぞれの業務が高度に専門化・分業化しているため他部署の人間が俯瞰して理解することは必ずしも容易ではありません。しかし規制がそれらの業務と紐づいて存在する以上、特にコンプライアンスの人間はある程度投資信託の運営のための業務について理解をしておく必要があります。

もちろんわからないことは各部署の方に話を聞きますし、研修などで知識を補うこともできますが、本書は各業務について俯瞰的かつ詳細に説明がされていて、投資信託のコンプラ担当者としては必ず手元においておくべき書籍だと思います。

なお、野村アセットマネジメントではETF(上場投資信託)について網羅的な解説を行う「ETF大全」も出版されています。個人的にETFに関わることが多くないので読んだことはないのですが、「投資信託の法務と実務」といい、業界大手がこのような書籍を提供することに一業界人として感謝しています。

 

②「投資信託・投資法人法コンメンタール」(澤飯敦ほか編著)

投資信託の運営は投信法(投資信託及び投資法人に関する法律)で決められていることが多く、実務を捌く中でも投信法の規定を確認することが多々あります。しかし、投信法に限らず法律の条文は必ずしも個別具体的なことまで示してくれるわけではないので、条文の意味するところを考えることになります。

法令の条文を解釈する際に有用と言われているのが、立法担当者による解説です。学者や実務家の方による解説もそれぞれ参考になるのですが、立法担当者による解説は実質的に所管官庁による解説ともいえるでしょうから、解釈の拠り所としては最も重きを置くことになります。

投信法では上記の「投資信託・投資法人法コンメンタール」が立法担当者により上梓された解説本という位置づけです。立法担当者と任期付弁護士経験者により作成されたものであるため、各条文の意味するところや条文ができた背景、参考にすべき情報(例えば監督指針の〇×も参照するとよい、など)が詳細に書かれていて、結構痒い所に手が届いています。逐条解説の型式なので自分の探したい箇所がすぐに見つかるのもGOODです。

アセマネのコンプラをしていると投信法と向き合うことが多いですが、投信法の参考書としてはこれが手元にあれば十分ではないかと思います。

 

③「金融商品取引法」(松尾直彦著)

投資信託と並びアセマネ業界にとって重要な法律が金融商品取引法ですが、こちらも立法担当者による解説書があります。そのものズバリ「金融商品取引法」で現時点では第7版が最新のものになります。

金融商品取引法は業規制のほか市場の取引ルールや有価証券の開示規制など幅広い規制が含まれている法律ですが、それが一冊にコンパクトかつポイントを押さえてまとめられていて大変便利です。ただし逐条解説形式ではないので、「〇×条の考え方について確認したい」と思った時には索引からキーワードで探す形になるので、少し使いにくいかもしれません。そこまで困ることはないですが。

金融商品取引法の逐条解説本としては「金融商品取引法コンメンタール」という書籍があり、こちらは学者による大変丁寧な解説が加えられていて、研究で非常に役立ちました。特に業規制を扱う第2巻を参考にすることが多かったのですが、こちらはもう書店にはないようでAmazonでは10万円を超える値がついていました(自分は必要な箇所だけコピーしてました)。もし古本屋でお手頃価格で見かけたらすぐに買う価値がある本だと思います。なお、第2巻出版時から10年以上たち金商法もかなり改正されているので、リニューアルして出版していただけないかと期待しています。

 

④「逐条解説 投資信託約款」(小島新吾ほか編著)

それぞれの投資信託の運用の内容その他細かい運営については運用会社(投信会社)と信託銀行(受託銀行)の間の信託契約である投資信託約款で定められています。投信約款の記載項目は投信法で定められていますが、実質的には業界である程度決められた型があり、それをカスタマイズして約款の条項が定められています。

投資信託の運営を定めるものであり、実質的には投資家(受益者)との契約であるためその内容についてはコンプライアンス担当者としても理解をしておきたいところですが、細かい定めも多いため網羅的に理解をするのは難しいものです。約款は投資家との約束であり投信会社の行為が約款と齟齬があると「投信約款違反」として法令違反と同じような扱いになるため、投信約款に対する正しい理解に基づく判断が必要であり、難しいとばかりは行っていられません。実際には約款と実務の関係ではしばしば細かいところが問題になることがあり、この条項はどういう意味なのだろうということを考えさせられるのですが。

そういう時に役立つのが投信約款の条項を逐条解説した「逐条解説 投資信託約款」です。投信約款の条項ごとにその意味やそれが約款に入れられている背景などを説明してあるので、約款の解釈に悩んだ時に参照すると議論がスムーズに進むことが多いです。投信約款に特化して解説した書籍は他にないため、業界関係者でこの本のお世話になっている人は結構多いのではないかと思います。少なくとも付き合いのあるコンプライアンス担当者は持っていることが多いみたいです。

ということで、投信会社のコンプライアンスあるいは投資信託約款に携わる業務をされている方は買いの一択と自信をもってお勧めします。

 

⑤「オフショアファンドの実務」(菊池寛司著)

投資信託を扱うアセマネ会社のコンプラでは国内投信に関する業務がメインになることが多いと思いますが、オフショアファンド(外国の投資信託)についても接点が生じます。例えば国内投信を通じてオフショアファンドに投資したり(ファンドオブファンズ)、法人顧客に直接オフショアファンドを紹介したり、年金基金との投資一任契約を通じてオフショアファンドに投資する、といった具合です。

コンプライアンスとして直接オフショアファンドの運営に関わることはないですが、オフショアファンドが日本の投資信託とどのような違いがあり、どのように運営されているかというのは多少なりとも知っておきたいところです。しかし、海外の金融商品であるため、情報量としては国内投信に比べるとかなり少ないのが実情です。

ネットにもオフショアファンドの解説をしている資料は見つかりますが、書籍レベルで実務的なポイントを網羅しているものはさすがにネットにはないようです(お金もらうレベルなので)。

そんな環境において、オフショアファンドの実務の解説に特化して登場したのが「オフショアファンドの実務」。著者は長く外資系証券でオフショアファンドの実務に携わってこられた方で、オフショアファンドの運営や運用内容・商品性について細かいところまで解説されているほか、日本でオフショアファンドを販売する際に関わってくる金商法に関する整理も紹介されています。

オフショアファンドの運営に焦点を当てて解説する書籍というのはあまり類書がなさそうで、税込み1,650円とお手頃価格ということもあり、オフショアファンドを概観する際にお勧めしたい一冊です。

 

⑥「投資信託の計理ハンドブック」(野村総合研究所)

法令諸規則は投資信託の主要な業務のすべてに関わってくるため、コンプライアンスとしてもある程度は各業務について理解をする必要があります。しかし、各業務の専門性が高いため、その理解は容易なことではありません。

特に敷居が高い業務として投信計理という業務が挙げられると思います。投信計理とは投資信託の取引価格である基準価額の算出や投資信託の購入(追加設定)・売却(一部解約)の把握・管理を行う業務です(厳密には後者は違うかも)。投資家の立場になって考えると、投資家にとって一番大事なのは基準価額なので、それを算出するという業務は非常に責任が重いものです。しかし、テクニカルな点が多く、また外部から見えにくいということもあり、部外の人にとってはハードルが高くなっている気がします。特に学者などの業界外の方が忠実義務・善管注意義務に絡めて投信計理を論じているものを見たことがありません(運用や営業、開示に関連して学術的に論じられているものは多くありますが)。

一方で、投信計理に関するイレギュラーやエラーはしばしば発生するため、コンプライアンスの人間が投信計理の細かいところまで知る必要はないにせよ、どういう流れで何をしているのかは理解しておきたいところです。そうでなければトラブル発生時や相談を受けたときに、何が論点でどのような対応が望ましいのか、という意見の提示も難しくなります。

では、そんな敷居の高い投信計理についてまとめられた書籍があるのかというと、あります!投信計理の難しさは投信計理の担当者にとっても同じということなのかいくつかあるようで、古いものだと「投資信託の計理実務 オペレーションから開示制度まで(あらた監査法人)」という解説本があり、新しいものでは「投資信託の計理ハンドブック」があります。基準価額の算出や設定・解約の業務の詳細が説明されています。個人的には会計が苦手なため計理業務に係る会計的な説明はよくわからないのですが、それだけに投信計理の担当者にとっては力強い味方になっているのではないでしょうか。もちろん会計がわからない私にとっても計理業務の理解の足掛かりになる貴重な存在です。

 

⑦「外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏」(ドイチェAM)

アセマネで働いている人というよりアセマネ業界に関心がある人が投資信託に関する業務を理解するためにお勧めなのが、ドイチェ・アセットマネジメントが出版している「外資系運用会社が明かす投資信託の舞台裏」という本です。舞台裏といってもゴシップ的な話や秘密の話があるわけではなく、実際に投資信託の運営に関わっている人がどういう業務をしているのか、どういうことを考えているのかということが説明されています。

この本で私が特に感銘を受けたのは、いわゆる投資信託の運用者(ファンドマネージャー)や投資信託営業といった注目されやすい業種だけでなく、上記の投信計理やリスク管理、ディスクロージャー、コンプライアンスといった注目されにくい部署の業務やその重要性、そして各業務が抱える課題についても丁寧に説明されている点です。アセマネ会社の採用サイトにも業務の説明や担当者の業務紹介といったコンテンツはありますが、必ずしもすべての職種について紹介されているわけではないので、このように丁寧に各業務の紹介がされていることについては、ドイチェAMという会社についても好感を持ったのを覚えています。

もしこの記事を読んでいる方の中でアセマネ、とりわけ投信会社への就職・転職を検討されている方がいらっしゃったら、是非この本を読んでみることをお勧めします。苦労話も紹介されていて、比較的業務のイメージがしやすくなると思います。

 

番外編 あくちぶさんの薄い(?)本

今回の金融系_ACを企画されたあくちぶさん、今年のコミケに参加されるようなのですが、そのタイトルがいかにも玄人向けです。

内容が気になるところですが、これまでのXでの投稿を見るに、きっと業界人なら持っておいても損はないかと思います。自分もコミケ行けるならぜひ買いたいのですが、行けないので買えないのが無念です。オンラインで販売とかないかな。。。

 

情報源がコンプライアンスの価値を決める

以上、アセマネのコンプラとしてお勧めしたい書籍をご紹介させていただきました(他にも紹介したい書籍はありますが、書ききれないため割愛します)。コンプライアンスという仕事は会社のビジネス自体にストップをかけることもできる、ある意味で強い力を持った存在でありますが、それゆえに正しい情報に基づいた判断をしなければ過剰にストップをかけてビジネスチャンスを逃したり、逆に意図せず法令違反をさせてしまうことになりかねません。特に資産運用立国のトレンドの中アセマネを取り巻く規制も大きく変わってきているので、アップデートを怠るとできることもできないままだったり、逆に新たに対応しなければいけないことが放置されてしまうこともありそうです。

そのため、適宜解説書などを読んで情報をアップデートできるコンプライアンス担当者こそ価値があるコンプライアンスオフィサーだと思いますし、自分もそうありたいと思います。それゆえに少々値が張る専門書にも積極的に投資をすることも必要経費として割り切る覚悟がいるかもしれません(多分)。

また業界のコンプライアンス担当者同士で情報交換をして情報のアップデートをするとともに他社動向を仕入れることもコンプライアンス担当者の重要な役割だと思います。他社動向を重視する業界ということもありますが(実際色んな論点で「他社はどうしてる?」とよく聞かれます)、他社と同じ対応をすることで致命的なダメージを防ぐという意味合いもあります。したがって、本を読む能力だけでなくコミュニケーション能力もコンプライアンス担当者の価値を構成する重要な要素といえると思います。

といつつ私はこんな硬い文章をつらつらと書くつまんねー奴ですが、業界内でのコミュニケーションは大事にしたいと思っていますので、飲み会とかあったら声をかけてやってください、というお願いで締めさせていただきます。

サンタさん、今年はユーモアのセンスをください。。。

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放送大学修了その後

放送大学修士課程修了しました

前回のポストを振り返ると2月中旬の放送大学修士過程終了前で、ちゃんと修了できるかな、と自信はありながら若干心配になっている時期でした。それから約9か月、何かポストしたいと思いつつ、特に面白いネタもなかったこともありなかなかポストできない時期が続きました(場末のブログなんだから気にしなくてもいいのにと思いつつ…)。

ただ、何事もサボりグセがついてしまうと継続が難しくなってしまうもの。ということで、まだポストしないと、と思う気持ちがあるうちに新記事を投稿することにしました。

とりあえず、前記事では修了できたのか微妙な感じでしたが、無事に終了できていました。しかも、修士論文の出来がそれなりによかったということで、学内のイントラネットにも掲載していただいたようです。もっとも、自分はもうイントラネットにアクセスできないので見ることはできないのですが。

正直言って、歴史学の論文としてはまだまだだと思うのですが、とりあえず修士課程まで終えたことで歴史学の勉強も一区切りつけられたことはよかったです。
(史料の扱いなどは改善の余地が大きいことが口頭試問でも触れられましたし、実際に史学畑を歩まれている方と比較するとレベルの差があることを痛感しています)

 

次の目標

とりあえず一区切りとなりましたが、素人なりに歴史はライフワークとしていきたいし、将来は郷土史家として研究結果をアウトプットするという夢があるので、引き続き研究を続けていこうと思っています。

その第一歩として、論文を学術誌に投稿することを考えています。自分なりに色々調べ、考察した修士論文ですが、残念ながら一般の目には触れません(業績にもならない)。そのため、修士論文をベースに論文を作成し、学術誌に投稿することで広く読んでいただけるようにしたいという思いがあります。

投稿した論文は査読を受けるので、どんなコメントが来るのか作成している時点でビクビクしていますが、口頭試問で頂いたコメントも踏まえて少しでも良いものにして投稿できるように頑張りたいと思います。

気が付けばもう2025年も残すところ2か月を切っていますが、年内には投稿して気持ちよく新年を迎えたいところです。

そして、このブログももう少し記事を増やせますように…(>ㅅ<)
(投稿先の探し方とか査読結果は記事にできそうな気がしますね)

 

界の軌跡・空の軌跡

前回ポストを見ると軌跡シリーズ最新作・『界の軌跡』のSwitch展開を期待していましたが、残念ながら発売後1年経ってもSwitchでは発売されておらず、Switch派の自分はおあずけ状態です。SNSでは内容についてちらちら見えて微妙に気になるので、早くプレイしたいところです。どうやら来年1月に米国で日本語ありの英語バージョンがSteamなどで展開されるようなので、まずはSteamでプレイすることになりそうです。思えば『界の軌跡』につながる『黎の軌跡』もそうでした。でも、いずれはSwitchでプレイしたいものです。

また、軌跡シリーズ最初の作品『空の軌跡FC』が『空の軌跡 the 1st』としてリメイクされ、こちらはSwitchでも発売されたので絶賛プレイ中です。懐かしい雰囲気と『黎の軌跡』などの最新のシステム、そして柔らかい雰囲気のグラフィックがマッチしていて素晴らしい作品です。難易度も歯ごたえがあってよきです。

開発元の日本ファルコムさんも力を入れているようで、何と全国のスーパーやコンビニでカード入りのウェハースが販売されています。こんなに広く軌跡シリーズが人の目に触れることがあっただろうか…。

当然ファンとして買うわけですが、カードの収集のために日々ウェハースを食べています。もう相当食べているのですが、そろそろ体への影響が心配になってきました。でも軌跡シリーズを応援するためなので、もう少し頑張ります(笑)

 

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放送大学修士課程修了決定!(たぶん)

放送大学の成績発表

自分の遠い記憶では高校でも大学でも1月に期末テストを行い、2月半ばに成績が出てそのまま春休み(高校はそんなに春休み長くなかったかも?)という感じだったと思いますが、放送大学も2月13日が下半期の成績発表でした。

今学期は新規の科目を受講しなかったため個別の科目の成績についてそわそわすることはなかったのですが、一番重要な「研究指導」の単位がどのようになっているかは気になっているところでした。

「研究指導」は入学時に履修を開始し、2年間で8単位となるゼミ科目です。「研究指導」の単位取得は修了要件となっているため、この科目が合格している必要があります。
そして、修了要件として単位取得と修士論文の合格が個別に定められているため厳密には異なる可能性がありますが、「研究指導」の合格=修士論文の合格と思われるため、研究指導が合格していれば修了要件を満たし修了が決まることになります。

ということで研究指導指導の成績を確認したところ・・・、無事に合格していました。成績も最上とはいかなかったものの、上々の評価でした。1年前は修士論文の方向性自体が決まっていなかったことを考えるとよくここまで持ってこれたという感じです。

 

放送大学大学院修士課程の修了が決定(たぶん)

「研究指導」の合格が出たので修士論文も合格ということかなと思ったのですが、修了しているかどうか成績表からでははっきりわかるわけではないのですが、学生用ポータルサイトの別の個所を見ると、3月22日付で修士(学術)の学位が授与されると掲載されていました。よって修了が決定しているとみてよさそうです。

ということで、2年間の大学院生活もこれで終わりということになりそうです。2年間のゼミでは色んな内容をリサーチし、発表し、方向性を模索するということの繰り返しでなかなか先が見通せないという感じでしたが、今となってはそのおかげで幅広い観点で研究対象を考察することができたので非常に有意義だったと思います。

ゼミ以外の科目についても、放送大学は必須科目が少なく他分野の科目を柔軟に履修することが認められているため、生活におけるリスクの科目や心理学の科目など、人文学以外の領域の勉強をしたのもためになりました。これまであまり学ばなかった分野ですが学んでみると日常生活にも大きく関わりがあるのでテキストを読んでみるとなるほどと思うことが多々ありました。研究に役立てられてはいないのですが、こういう他分野の知見を踏まえた考察も今後できたらいいなと思います。

 

放送大学の思い出の軽めの振り返り

一応3月にもゼミがあり、3月下旬には修了式ということになりそうなので振り返りは最後に取っておくとして、記憶に残っているイベントを少しだけご紹介します。

放送大学のゼミは対面だったりオンラインだったりいろんな形があるらしく、自分の所属しているゼミは基本的にオンラインだったのですが、昨年は初めて対面形式で開催されました。初めての対面なので、指導教官ともゼミ生とも初めての対面になります。また、放送大学に行くこと自体も初めてでした。

放送大学は幕張にあるので京葉線で向かったのですが、東京駅には当時発売されたばかりの、軌跡シリーズ最新作『界の軌跡』の広告が大規模に展開されていました。
私はSwitch派なのでいまだにプレイできていませんが、SNSで見ていると上々の評価のようで、早くプレイできるよう願っています。
日本ファルコムさんは2025年も色々作品を展開される予定のようですが、『界の軌跡』Switch版もよろしくお願いします!

「界の軌跡」広告。色んなバージョンで展開されていました。

そしてしばらく電車に揺られて幕張駅に到着。しばらく歩くと放送大学本部です。

放送大学本部。図書館もありました。

建物の中に入ると色んな先生の研究室があり、やっぱり大学だなあ、と改めて思いました。

ゼミでは初めてお会いする皆さんと楽しく議論ができ、オンラインは便利だけどたまには対面もいいものだと思いました。仕事も在宅が好きなのですがたまには会社に行きたくなりますしね。

ともあれ、自分のライフワークの一つである歴史学の勉強も一区切り。これからどういう方向で活動していくか、いろんな選択肢・可能性を考えてみたいところです。

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1月が終わるのも早すぎる!ー口頭試問を終えてー

一年の計は元旦にあり…なのにもう1月がー(汗)

本記事が今年最初の投稿になります。ということで明けましておめでとうございます。
・・・ってもう1月も下旬でそんな時期でもないですね。
と思って記事作成をダラダラ遅らせてたらもう2月に入っている!

今年はちゃんと1年の目標を立てて有意義に過ごそうと思ってたのに、気が付いたら目の前のことばかり気にして時が経っている。頑張ってるといえるかもしれませんが、長期的に見るといいことばかりでもない?ということで、せめて月内には今年どのように過ごしたいのか考えておきたいものです。

まあ、一年の計も日常に追われているとどこかに行ってしまうのですが、それでも指針がないよりはあった方がいいですよね。

 

口頭試問前夜

一年の計もどうしようかと考えているところですが、確実な目標は放送大学の修士課程を終えて一区切りつけることです。
将来的な夢の一つとしては小田原の郷土史家として自分なりに小田原の歴史を語ることができるようになることですが、そのためにはある程度歴史学の素養が必要だと思っています。何事を語るにしてもしっかりとした根拠は持っておくようにしたいですし、その根拠を持つためには歴史学の素養を持ち、史資料を読み込んで自分の言葉の裏付けとしなければいけないと考えています。これは歴史に限ったことではないのですが。

修士課程を終えるためには修士論文を提出して、口頭試問(面接)を通過する必要があります。
1年前の段階では具体的にどのようなテーマで論文を書くかゼミでの発表ごとに行ったり来たりという感じもありましたが、今年度のゼミの中で次第に視点・テーマが固まっていき、11月ごろには明確な方針が固まり、一気に書き上げて12月半ばに提出することができました。40,000字という字数の目安があったのですが、最後の方は字数がなかなか増えず肉付けできるネタ探しが大変でした(汗)。
最終的には目安の9割となる36,000字を越えたところで提出しました。(ずいぶん前ですが)自分の大学受験の時には現代文の回答で目安がやはり字数の9割というのがあった記憶がありますので、9割で割り切ることにしました。

そして正月明けの1月上旬にはすぐに口頭試問が行われました。面接自体は転職活動でもたくさん(!?)経験していますので慣れているのですが、学位論文の口頭試問はまた違った緊張感があり、数日前から落ち着かなくなります(別の博士課程の時もそうでした)。

考えてみるに、転職活動の場合はもう自分が一定の実績を持っていて少なくとも能力面・業績面では一方的に攻め込まれることはない(質問は全て打ち返すことができる)という自信があるのに対し、口頭試問の場合は面接官(主査・副査の先生)が自分より圧倒的な実績と知識を持ち、その質問に対して適切に対応できるか自信が持てないということがあると思います。
特に修士論文・博士論文は内容が多く、すべての論点で精緻に考察ができているか、学術的に適切なロジックとなっているかを確信をもって語ることはなかなか難しいと思います。特に私は歴史学も法学も体系的に学んでいないので、それぞれの学問体系において基本的な点がおろそかになっている可能性も否定できません。

そんなわけで口頭試問に臨むときはどうしてもそわそわしてしまいます。それでも最低限自分の主張したいことだけはクリアにしようと何度も論文を読み返して自分なりにイメトレをしておきました。

 

口頭試問来たる

来るな来るなと思っても時間は経つもので、ついに口頭試問を迎えます。
口頭試問は30分間なのですが、とにかく30分無事に終わりますように・・・という思いです。ミーティングだと30分はあっという間に過ぎるのですが、こういう大事なものがかかっているときは長く感じそうです。

放送大学だからなのか、コロナ禍の後だからかはわかりませんが、口頭試問はオンラインでした。オンラインなので。ある程度手元に資料を用意して対応できるのはありがたいです。といっても試問を受けながら見られる資料の量は限られているので、気休め程度ではあるのですが。主査は指導教官、副査は入学試験の際に面接いただいた教官でした。したがって入学試験の面接と同じ組み合わせということで、まったく見知らぬ環境よりは落ち着けたと思います。

試問が始まると、まず自分の論文の内容について5分程度で説明するようにいわれます。これ自体は想定していたのですが、いざ話すと緊張してしまい、早口になったり論点がうまくまとまらなかったりで10分くらいはかかった気がします。時間がかかっている感じはしていたので、なおさら焦ってしまいます。

その後は質疑応答かと思っていましたが、まず教官の論文に対するコメントがありました。概ねポジティブな評価でしたが、自分でも足りないと思っていたところについては改善点として指摘され、改めて自分が成長しなければいけないポイントが明らかになりました。やはり明確に指摘されるのはありがたいことですね。

また、視野をもっと広げて論じることでより面白いテーマになる可能性もご指摘いただきました。自分としては地元の特定のテーマに関心を持ち、それに特化して論じていましたが、それにフォーカスしすぎるのはもったいないという感じだったと思います。
それまではそういうことを考えていなかったのですが、新しい可能性を示唆いただけたのも貴重な経験でした。

結果的に自分が話したのは最初の説明といくつかの質問に対する回答で、時間的には話すのと聞くので半々くらいと感じました。転職の面接でも話すより話を聞く方が気持ちが楽なので、その点はありがたかったです。論文がひどい出来だったら針の筵だったかもしれませんが、幸いそういう事態にはならなかったです。

ということで、30分間の口頭試問は波乱なく無事に終了しました。その中でも貴重なご指摘をいただき、これは今後の可能性・方向性を示すものとして肝に銘じておきたいと思いました。

結果が来るのはもう少し先になりそうですが、この次の展開を見据えながらのんびり結果を待ちたいと思います。こんなに楽観的でいながら不合格だったら泣けてきますが、その時はよりビッグな郷土史家になれるチャンスだと思って頑張ります。。。

ともあれ今思うのはただ一つ、「受かっててください(●´人`●)

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一年が早すぎる!

1年って早い!

新年あけましておめでとうございます、といった後に1月18日に一つ記事を掲載してから気が付けば11か月経ち、全然投稿もしないまま年末を迎えてしまいました。

今年も放送大学での学びや業務上の色んな挑戦でいくつか成果は得られたのですが、ブログを使って情報発信をするという目標は全く達成できないまま2024年が終わってしまいました。1年の速さをしみじみと感じます。
ちなみに放送大学大学院出の学びは無事に修士論文原稿の完成という形で結実しました。年明けの口頭試問をクリアできれば、無事に修士号の授与ということになりそうですのでもう少し頑張ります。

記事投稿から足が遠のいた理由としては、単に筆不精になったからというのもありますが、記事の質とか考えてしまったりして自分でハードルを上げてしまった感もあったりします。場末のブログなのに。。。

場末のブログだし、一サラリーマンなので大した記事は掲載できませんが、それでもちょっとしたことをこまごまと投稿していると、誰かしらの役に立ったり、思いもよらぬ出会いがあったりすることもあるので、来年こそはブログの更新も頑張りたいと思います。
去年もそんなことを言っていたかなあ。。。

ともあれ、読者の皆様におかれましても1年間お疲れさまでした。
皆さまのご多幸を祈念するとともに、2025年もどうぞよろしくお願いいたします。

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歴史と法の交わるところ(again)

歴史と法、好きなことは両方語れ!

当ブログでも何度も語っていますが、私は趣味という程度には歴史が好きで、特に小田原を本拠とした戦国大名北条氏を(詳しいかはさておき)かなり敬慕しています。ということで、割と何かにつけて北条氏や歴史を語りたいタイプです。

歴史に限りませんが、そういうタイプの人って仕事で何かを考えているときも自分の好きなことと結びつけるのが好きなのではないかと思っています。仕事のシチュエーションがゲームで見たシーンと似てると、心の中でニヤッとしている人もいると思います(自分もそうです)。

そういうクセ(?)がいい形で仕事の成果になっているものとして印象に残っているのが以前ご紹介した論文です。この論文の著者が自分と同じ歴史オタク(?)かはわかりませんが、お仕事をされる中で歴史とつながることがよくあったのではと想像しています。

この論文を読んで以来、自分も同じ歴史好きとして歴史と金融実務を絡めて何か論文などを書けないかと夢見てきました。
そのためのハードルは主に二つ。まず書く媒体を確保することと、歴史と絡めて論じることができるテーマを見つけること。後者はまだ何とかなりそうですが、寄稿する媒体は自分だけでは何ともならないので、これをどうクリアするかが難関でした。

しかし、幸いにも某誌に寄稿する機会を頂戴し、自分の好きな歴史と業務を行う中で関心を持っていたテーマを絡めて論文を寄稿することができました。
一人でも多くの人の目に触れて、論じた歴史・実務それぞれの内容に関心を持っていただけると嬉しいです。

今はまだ論文の寄稿という形ですが、いずれは北条氏と資産運用業について大いに絡めて語って書籍化したいという野望もあるので、その目標に向けて今は知見と実績の蓄積に努めたいと思います。

・・・といいながら放送大学の履修科目の試験とゼミの発表資料の作成に追われているところです(汗)

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