MBA同期生との顔合わせ

学生寮に到着して二日。
昨年末からこじらせた風邪が完治せず、扁桃腺も腫れて辛いですが、引きこもっているのは良くないと思い、必要な手続きを行うため学校に行ってきました。

MBA棟
1年間通うRSMの校舎。

もうすぐ授業も始まるということで、多くの同級生が同じように学校のオフィスに来ていました。
出身国もバラバラで、日本人しかいないこれまでの学校や会社とは違った雰囲気でした。

社会人経験を積んだ学生たちですから、大人な雰囲気で次々と挨拶を交わしていきます。
自分もしょっぱなから負けてはいられない!と思ったのですが、どうもうまく話しかけられない。

むむ~、と思っていると、幸いこちらに声をかけてくれる女性二人組が。
まずは”Nice to meet you”と無難に挨拶。
すかさず、”My name is ゆーけー from Japan, and this is my wife.”と加えると、事前に同級生同士Facebookでコミュニケーションをとっていることもあり、”Hi, ゆーけー! Wao!”という感じで反応してくれました。ありがたいことです。

その後もたどたどしい英語で会話を続けます。
ちなみにその二人組は台湾出身。何を話そうか迷いましたが、迷っているうちに会話終了。
まあ、最初はそんなものかと。

次に話したのはインドネシア人の同級生。
やはり向こうから話しかけてくれました。
MBA学生らしくバックグラウンドの話もしました。
話しているときに通りかかった同じくインドネシア人の同級生を紹介してくれました。
二人目の彼とは、その後Facebookのやり取りでロッテルダム観光に行くことになりました。
文字ベースで、マイペースでやり取りできるFacebookはありがたいです。

さらにインド人の同級生とも話しました。
インド人はネイティブと考えてもよいと思うので、しっかり話せるか!?と緊張しましたが、やはりこちらのペースに合わせてくれました。ありがたや。
彼はインドの有名財閥企業の出身で、「その財閥は日本でも有名だよ、うちの会社も提携してたし」という感じで盛り上がりました。

学校から出て近くのスーパーに買い出しに行くと、やはり買い出しに来ていた同級生の女性二人組に遭遇。
学校では話さなかったものの、お互いに存在は認識していたので挨拶。
また、困っていたことを話すといろいろアドバイスをくれました。
同じEI-Houseに住んでいるということで、是非コーヒーを飲みに来てね!と言われました。
女性のお部屋なんて緊張しますが(笑)、そのうち遊びに行ってみようと思います。

ということで、今日はついに同級生と直にコミュニケーションをとりました。
自分だけ英語がわからなくて取り残されてしまうのではないかという危惧がありましたが、今日の感触ではみんなフレンドリーだし、うまく付き合っていけそうな気がしました。

もちろん、その厚誼に甘えてばかりではいけないので、英語力を高めると共に、話題も提供できるようになりたいところです。

この調子で良い刺激を受け続け、有意義で楽しいオランダ生活にしたいものです。

——————————————————-
当カテゴリー「MBA・ソーシャルファイナンス留学記」では、オランダでの留学生活をブログにてレポートするというチャレンジによって、Just Givingを通じて、若者の就労支援を行うNPO「育て上げ」ネットを支援しています。チャレンジの詳細等についてはこちらをご覧ください。
読者の皆様のご理解・ご協力をお願い申し上げます。

カテゴリー: MBA・ソーシャルファイナンス留学記 | コメントする

The Rotterdam Oath

1月4日、ついに日本を発ち、留学先の学校の寮につきました。
EI-House (Erasmus Intenational House)といいます。
1年強の留学生活になる予定です。

EI-House
留学先のエラスムス大学の学生寮の部屋。メゾネットタイプです。

人生のターニングポイントとすべきこの1年を過ごすにあたって、「ロッテルダムの誓い」なるものをたててみたいと思います。

1.将来日本のソーシャルファイナンスのリーダーとなるべく学習・人脈形成を図る

この度なぜオランダに留学することにしたかと言えば、日本でソーシャルファイナンスを立ち上げたいがため、そしてソーシャルファイナンスをリードしていきたいと思ったため。
となると、当然将来は日本のソーシャルファイナンス業界のリーダーとなることができるような素地を築き上げる必要があります。

具体的には、MBAでビジネス全般について理解を深め、ビジネスや組織をリードする能力を高めることはもちろん、ソーシャルファイナンス先進国であるオランダにいる利を活かし、例えばトリオドス銀行などのソーシャルファイナンス機関の人にコネを作って話を聞く、実際にインターンシップをする、などが考えられます。

それだけでなく、オランダも含め、欧州は行政・産業界とNPOとの連携が日本と比べて進んでいますので、そのような点も多くの人に話を聞くなどして学び、将来日本に還元していきたいと考えています。

幸い、日本でソーシャルファイナンスの専門家の方々と面識を得ることができましたので、その方々のアドバイスも受けながら、知見や人脈を築き上げていこうと思います。

2.海外の人と壁を作らずにコミュニケーションすることができるようになる

グローバル化していく世界において、また世界から多くのことを学ぼうとするうえで、海外の人とのコミュニケーションは必要不可欠と言ってもよいと思います。
特に若い世代になるほどその傾向は強くなると思います。

自分もその若い世代に属しますので、海外の人とのコミュニケーション能力は必須です。
自分の力で自分の道を切り開こうとするなら尚更でしょう。

したがって、世界から多くの人が集まる留学という機会に、海外の人とのコミュニケーション能力を高めたいと思います。

具体的には、英語力そのものはもちろん、下手な英語でも躊躇せず話す度胸、海外の文化や慣習、歴史その他の事情をできるだけ勘案しながら付き合う能力と知識、多少苦手なものでも勧められたら食べる根性、といった感じでしょうか。
あとはホームパーティなど、クラスメートやその家族と密に接する機会を増やして、海外の人とのコミュニケーションを円滑・円満にできるように努めたいところです。

3.人前で話すことのできる英語力を身に付ける

自分も含めMBAに進学する人は基本的にビジネスにおけるリーダーを目指しています。
リーダーの役割は様々ですが、そのうちの一つに、自分(あるいは組織)のビジョンや意見を人や社会に示す、ということがあると思います。

ビジネスにおけるプレゼンテーションはもちろん、業界のリーダーになることを目指すなら、いずれはパネルディスカッションや記者会見に参加することも考えておかなくてはなりません。

その際の使用言語は、日本国内を除けば現状では英語でしょう。
そしてグローバルな情報発信を目指すなら、その分だけ英語の使用比率は上がるでしょう。

最近ではこのような情報発信の訓練の場を提供する
ビジネススクールもあり、私の留学先のRSMでも模擬記者会見の授業があるそうです。

将来自分がビジネスそのものだけでなく、広い意味でソーシャルファイナンス業界をリードすることができるよう、そしてビジネスだけでなく、日本のことや自分の関心事を広く情報発信できるよう、人前で英語を話す能力を高めていきたいと思います。

4.引っ込み思案な性格を叩き直し、積極的な性格に生まれ変わる

上で大きなことを宣言しましたが、実は引っ込み思案な性格だったりします。
どちらかというと物事をネガティブに捉えがちだし、自己主張もそこまで強くはしない。
しかし、そんな態度はMBAでは受け入れられないでしょう。おそらくMBA後のビジネス環境でも。
ポジティブに考えないと心がもたないし、場合によっては周囲に悪影響ももたらす。
自己主張しなければ、存在意義そのものがなくなる。

考えてみると、自分がネガティブに考えたり、自己主張をしないのは、日本人特有の遠慮深さではなく、単に自信のなさに由来していると思います。一種の逃げですね。

留学によって自分の人生を変えようと思うなら、自分のメンタリティも変えなければいけません。特にネガティブ思考からポジティブ思考への転換は非常に重要だと思います。

授業の一環でグループワークや課外活動を進める中で、必然的に自己主張をする場面が出てくるでしょう。また、厳しい状況にたびたび直面することを考えると、ポジティブにならなければやっていけない気がします。
そういうこともあるので、この点は常に留意して生活したいと思います。

5.日本のアニメの魅力を海外に伝える 

小さいころからアニメや漫画を読んできて大きな影響を受けたこともあり、サブカルチャーの影響力は本当に大きいと思います。
特に歴史が好きになったきっかけとしてゲーム(「信長の野望」「三国志」など)や漫画(特に横山光輝もの)の影響があったので、これらが人に良い影響を与えると信じています。
また、小学生の頃には「世界名作劇場」シリーズに感動したこともそう考える要因です。

また、最近は世界でも日本アニメが人気で、アニメ産業が注目されているという事実。
これは、上記の海外の人とのコミュニケーションを図る一つのツールになるのではないかと考えています。
同時に、世界中から集まるクラスメートたちに日本のアニメの良さを知ってもらうことで、日本のアニメ産業の活性化、さらには民間外交的な部分も少しは担えるかもしれない、と思ったりもします。少々大袈裟ですが。

ということで、自分の好きな日本のアニメの魅力を海外の人に伝えるということも留学のテーマにしようと考えています。
具体策はまだ考えていませんが、とりあえず、いくつか使えそうなものを持ってきています。

持参書籍等
歴史もののほか、「もしドラ」、少年サンデー連載「ハヤテのごとく!」、「世界名作劇場」グッズなど。

具体策はまだ考えていませんが、家に人を呼んだ時にさりげなく目に入るようにして話題にしたり、Facebookなどで日本のアニメを英語で紹介したりしようと思います。あるいはクラスメイトとの日本旅行(いわゆるJapan Trip)を企画するのであれば、日本のアニメ制作会社見学を入れるのもアリ!?などと妄想しています(単に自分が行きたいだけ)。
これは、多くのクラスメイト(うち日本人4名)の中で自分という人間を認識してもらうためにも重要です(いわゆるキャラ立ち)。
クラスメイトには、サステナビリティ/ファイナンス/アニメ というカテゴリーで認識してもらえれば万々歳です。

ともあれ、自分のキャラ立ちから末は日本外交の一翼を担うため、まずはクラスメートに日本のアニメの魅力を伝えていこうと思います(ちなみに、学生時代からビジネスと外交との連携については関心がありました。カントの「永遠平和のために」はななめ読みに終わってしまいましたが)。

・・・と、留学期間中にやり遂げたいことを書きだしてみました。
自分は英語力も全然足りないし、留学期間も1年程度と決して長くはありません。多くの日本人留学生が最初は苦労するし、やりたいことはなかなかできないとも聞きます。
そのため、上記のミッションについてすべて完璧にこなせるわけでもないでしょう。

しかし、高い目標を掲げるからこそ少しでも高みに達することができるともいいます。
だからこそ、過大とも思えるような目標を宣言しました。

来週の火曜日からはついにプログラムが始まります。
プログラムが始まると、英語に課題にと振り回され、初志を忘れがちになると思いますが、折に触れて思いだし、少しでも実のある留学にしたいと思います。

——————————————————-
当カテゴリー「MBA・ソーシャルファイナンス留学記」では、オランダでの留学生活をブログにてレポートするというチャレンジによって、Just Givingを通じて、若者の就労支援を行うNPO「育て上げ」ネットを支援しています。チャレンジの詳細等についてはこちらをご覧ください。
読者の皆様のご理解・ご協力をお願い申し上げます。

カテゴリー: MBA・ソーシャルファイナンス留学記 | コメントする

ライフネット生命・出口社長講演会

留学のため日本を発つ日も近づいてきて、今のうちにできるだけ会いたい人にあっておこうといろいろ予定を詰め込んでいる毎日です。

MBAということでビジネスを学びに行くということに加え、将来はソーシャルファイナンス機関を立ち上げたいという思いもあって、今注目されている金融ベンチャーであるライフネット生命の出口社長に是非ともお会いしたいと思っていました。
実は出口社長は歴史にも非常に造詣が深く、また日本の社会構造のあり方についても鋭い見識を主と聞いており、その点でも是非ともお話を聞きたいと思っていました。

といっても、仮にも会社の社長。何のコネもない一サラリーマンが簡単にお会いできる相手ではありません。さあ、どうする?

・・・というのは一昔前の話かもしれません。今なら有名な方にも意外に簡単にアクセスできることがあります。
僕の場合、Twitterで出口社長に「10名以上人集めたら講演していただけますかー」とつぶやいたらOKをいただき、逆に後には引けない状況になって講演会を企画するということになりました

講演の内容は、MBA・起業志望者向け、ということでお願いしたのですが、現在の日本の置かれている状況から詳細に説明いただき(しかもそれが長い人類の歴史の流れの上に位置付けられていて非常に面白い)、その中で若い世代がどのように生きるべきかをお話しいただきました。

講演のポイントについて、少しご紹介します。

世界の中(世界経営計画のサブシステムの中)で自分をどのように位置づけるかを意識する
 特に起業をしたい人は、自分が何をしたいのか、何ができるのか、そして「世界をどのように認識し、そのどの部分をどのように変えたいのか」を明確に認識しなければいけない。

起業をするには人を集めることが大事。そして、思いが強ければスーパーマンだって仲間になってくれる。自分だけでリーダーシップを発揮する必要はなく、チームとしてその機能を果たすことができればよい。この点、ロード・オブ・ザ・リングは大変参考になるとのこと。

・アイディアはmonetizeすること。数字・ファクト・ロジック
 この3つは、物事を正しく理解するためにも必要。国語(ざっくりとした思考)ではなく、算数(ファクトに基づいた論理)で考える

・人と違うことを考えよう。人と違うことを考えなければ儲からない

・10年先を詠める人間なんてほとんどいない。計画もよいが、常に帆を張って、風が来たらすぐに出航する準備をしていることと、健康管理に配慮することが大事

人から学ぶ、本から学ぶ、旅から学ぶ
 多くの人に話を聞く、本(特に古典)を著者の思考を追体験するように読む。

・MBAと起業の間に相関関係はあまりないが、いずれにせよ語学は必要。
 語学ができると情報の選択肢が広がる。外国紙の見出しが読めるだけでも全然違う

・ライフネット生命は自宅で飲む缶ビール、既存の保険会社は居酒屋のビール。
 ライフネット生命はとにかく原価に近い価格でのサービス提供を目指している。

全ての人ではなく、6割の人が賛成すれば世の中は動かせる。どんなことでも6割でOKと考える。
 逆に言うと、6割の人を説得できなければ何もできない

・欧州の歴史を学ぶなら、トニー・ジャット「ヨーロッパ戦後史」がオススメ。
 日本史なら「クアトロ・ラガッツィ」「昭和史」を読むとよい。

ちきりんさんの本もオススメ!!

・商売をするなら自分を売ること、すなわちファンを作ることが重要。

楽しく仕事をしてもらうには、その仕事がしたい人にしてもらえばよい
 どんな職種でも、その仕事が好きな人はいるので、そういう人を対象に募集をかける。

講演会後には懇親会にもお付き合いいただき、いろいろお話を伺うことができました。
本当に見識が深く、どのような話題にでも対応いただけて非常に楽しかったです。

出口社長は生命保険や起業だけでなく、歴史や旅行など様々なテーマで講演されているとのことですので、関心のある方は是非コンタクトを取って講演を依頼されてみてはいかがでしょうか。非常に深くて面白いお話を聞くことができると思います。

講演の内容も有意義でしたが、自分で講演会を企画して、人を集めて、場所を確保したりコスト計算したり、という経験も非常に有意義でした。
こういう、自分が何かに強くコミットして、能動的に動くということがリーダーシップなのかな、と思ったりもしました。

MBA在学中も人を読んで講演をお願いする機会は多いと思いますが、この経験を糧に、積極的にコミットしていきたいと思います。

出口社長、ご多忙中ありがとうございました!!

ちなみに、MBA留学仲間のわっきーさんにこの講演会についてブログで触れていただきましたのでご紹介しておきます(こちら)。

カテゴリー: MBA | コメントする

2011年振り返りと2012年抱負

気が付けば2011年も大晦日。今年も多くのことがありましたが、あっという間に過ぎ去った気もします。

自分にとって、2011年は「変化のきっかけ」の年でした。
まず、何といっても大きいのがMBAに合格したこと。
かねてよりソーシャルファイナンスを学ぶためにMBA留学をしたいと思っていましたが、多くの方のご協力のおかげもありまして、無事にソーシャルファイナンス先進国・オランダのRSMに合格することができました。

さらに、多くの人との出会いがありました。
1月にSIF-Japanのセミナーに参加したのをきっかけに、昔から憧れていた多くの社会的責任投資やソーシャルファイナンスの専門家の方にお会いすることができ、今に至るまで多くの応援・助言をいただきました。
また、年末にはかねてより注目していた、若者の就労支援を行うNPO「育て上げ」ネットで短期間ですがインターンシップをさせていただきました。大した貢献はできていませんが、現場の様子を見せていただき、大変勉強になりました。

MBA受験を通しても多くの出会いがありました。TwitterやFacebookでRSMの卒業生の方やMBA受験生・在校生の方とつながり、多くの支援を受け、また12月にはMBA忘年会やMBA向け講演会を企画したりして多くのつながりを作りました。
また、「こうすれば受かるMBA2011」の管理人を務め、多くのMBAを目指す方の参考になるサイトにすべく日々原稿収集に励んでいます。多くの方のご協力のおかげで、様々な地域のMBA合格体験記が集まりました。本当にありがとうございます。
こちらもお褒めのブログがありますのでご参考までに(こちら)。

このような出会いを通じて、人と人をつなげる機会も何度かありました。こういうことをしているうちに、人間関係のハブになりたい、と思うようになりました。ちょうどこの点について、私のことに触れてくださっているブログがありますので参考までにご紹介します(こちら)。

ちなみに、名刺交換をして障がい者の就労支援という取り組みをしていましたが、100枚を目標としていたところ、現在75名です。目標には達しなかったものの、内気な自分にしては結構頑張ったなー、と自分を少々褒めたいところです。

社会情勢としては多くのことがありましたが、やはり東日本大震災は自分にとっても大きな影響を及ぼしたと思います。
自分も東北地方に住んでいたことがあり、他人ごとではなかったというのもありますが、何より震災後の多くの善意の支援に心打たれるものがありました。「pray for Japan」というサイトに寄せられたコメントを見て涙したこともありましたし、海外から寄せられたコメントを収録した本も買いました。
また、実際の支援事業においてNPOが大きな役割を占めている状況を見て、やはりNPOの役割は今後重要になると感じました。
したがって、NPOなどソーシャルアントレプレナー、ソーシャルエンタープライズを金融を通じて支援していくことで社会課題の改善を図るという自分の方向性はないのだと信じることができました

さて、2012年はまさに「変化」の年にしたいと思います。
私にとって一番大きい変化はやはりMBA入学、オランダ生活です。
海外生活も、日本人以外の人のコミュニティに入るのも初めてという状態で、どのような状況になるのか多少の不安はありますが、日本では感じられないものを多く感じ、また自分を積極的に変えていきたいと思います。

そして何より、自分のソーシャル・ファイナンスというキャリアの方向性を確かなものにするために、ソーシャル・ファイナンス先進国が集まる欧州でいろんな人に話を聞きに行くなどの経験をして、日本では得られないソーシャルファイナンスの情報や人脈を形成し、ソーシャル・ファイナンス分野のリーダーになるべく活動したいと思います。

MBA留学の経験については、このブログでも積極的に公開したいと思います。
オランダでの生活やMBAの様子、出会った人々のことなど、いろいろなことを多くの人に知ってもらえたら幸いです。

つきましては、Just Givingを使って、お世話になった「育て上げ」ネットを支援したいと思います。
日本では、一度進路の道を踏み外すと、なかなかキャリア形成を図るのが難しい状況にあると言われたりしますが、NPO「育て上げ」ネットは、そのような若者の社会参加をサポートしています。
私は、「各人が自分の意欲に従って、自分の能力を最大限に活かして生きる(働く)ことができる」社会こそが成熟した、幸せな社会であると考えており、「育て上げ」ネットの活動はその趣旨にも当てはまるように思っています。

チャレンジの詳しい内容はこちらをご覧ください。

もし、欧州でこの人の話を聞いてきてほしい、などのリクエストがあればメッセージでお送りください。できるかどうかは分かりませんが、可能な限りチャレンジしてみたいと思います。

ご協力・ご声援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!

・・・と書いているうちに紅白歌合戦も終わり2012年に入っていました(笑)

明けましておめでとうございます辰

カテゴリー: MBA・ソーシャルファイナンス留学記 | コメントする

チャリティ

※このカテゴリでは、別途発行しているメールマガジンの内容を記載しています。
(バックナンバーはこちら ) 

東日本大震災や阪神大震災などで、日本でもボランティアやチャリティに関心が集まってきました。
 とはいえ、まだまだ伸びしろがあるのも事実で、海外では日本にないような活動の事例もたくさんあります。
 また、歴史上でもチャリティの面白い取り組みがたくさん見られます。
 これらの話はどれもハートフルで、爽快な気持ちにさせられ、今後の私たちのすべきことを考えるうえで参考になると思います。

 ということで、今回のテーマは「チャリティ」です。

・ロベルト・クレメンテ賞

 今シーズンはイチロー選手の安打数に注目が集りましたが、もちろん安打数に関して偉大なる業績を達成した大リーガーはたくさんいます。
 メジャー最多安打と言えば、4000本安打のピート・ローズ選手、あるいは同じく4000本安打を達成している「球聖」タイ・カッブ選手が知られていますが、3000本安打を達成した人物は30人近くいるそうです。

 そのうちの一人、ロベルト・クレメンテ選手は攻守ともに優れた選手として球史に名を刻んでいますが、それ以上に彼の名声を高めたのは、彼の献身的な姿勢だと思います。

 1970年に彼の所属するピッツバーグ・パイレーツが球場を移転した際、古い球場を名残惜しんで、また彼の功績をたたえるため「ロベルト・クレメンテ・ナイト」と称するイベントが行われました。
 その際、彼は自らに記念品を与える代わりにチャリティ団体に寄付してほしいと願い、数千ドルの寄付がチャリティ団体に行われました。

 また、彼が3000本安打を達成した1972年、中米のニカラグアで大地震が起こりました。
 地震の直前にニカラグアを訪れていた彼は直ちに支援物資を送りましたが、現地の腐敗した政府のため、被災者に届いていないことを知りました。そのため、彼は自ら飛行機に乗り込み、被災者のために救援物資を輸送しようとしましたが、不幸にもそこで飛行機事故に遭遇し、命を落としてしまいました。享年38。

 その前年、メジャーリーガーの社会貢献をたたえる「コミッショナー賞」が創設されていましたが、1973年には、彼にちなんで「ロベルト・クレメンテ賞」と改名されました。

 今では、この賞はMVPとも並ぶ名誉ある賞として知られています。

 個人的には、社会貢献に積極的なイチロー選手にもこの賞を受賞する資格があるのでは、と思ったりしています。

 ちなみに、この賞は各チームが候補者を一人出して、ファンやメディアの投票などを通じて決定するそうです。
 ファンも結構選手の社会貢献活動に注目しているのだとしたら、さすがチャリティ大国だと思わずにはいられませんね。



命の恩は必死に返す

 1600年、関ヶ原の戦いにて、武運拙く敗れた石田三成は、再起を図るべく自らの領地に潜伏します。
 当然徳川方は血眼になって三成を探すわけで、「三成を見つけたら恩賞、かくまえば重罰」と布告して三成のあぶり出しを行います。

 となると、当然近隣住民も三成探索に必死になって三成もあぶりだされる・・・と思いきやそうではなく、意外にもある住民に三成はかくまわれることになりました。

 その背景にはいくつかの説があるようですが、そのうちの一つに、かつて飢饉に陥った時に、三成が食料を提供して、飢餓から救ってくれたため、その恩返しとして命の危険を顧みず、三成をかくまった、という話があります。

 三成もその義理堅さに感銘を受け、かえって自分を徳川方に引き渡すようにと促したそうです。
 結局、三成は徳川方に引き渡されることになりますが、この話は今も美談として残っています。
 
 三成は再起を果たすことはできませんでしたが、西軍武将の相次ぐ寝返りという状況の後に、かつての恩で命の危険を侵してまで自分を救おうとする人間に出会えたことは三成にとって心の癒しになったのではないでしょうか。

 三成は善政を敷いたことでも知られていますが、その背景には政治力だけでなく、人間としての優しさがあったのではないかと思います。

 自分も能力の向上のみでなく、人格の成長についても一層努力しなくてはならないな、といつも思わされるエピソードです。

カテゴリー: 歴史コラム(メルマガ) | 1件のコメント

社会起業家との出会い(1)

オランダ留学に伴う退職のため、最近は有給休暇を消費する生活に入り、欧州風のバケーションを堪能しているところです。

もちろん渡航準備やプログラム前の課題などすべきことはそれなりにあるのですが、やはり拘束時間の縛りがないと、ついダラダラしてしまいます。

このままではグータラのプータロー一直線、という危機感もあり、なんとかこの貴重な時間を有意義に使うべく、どうしたら良いかを考えてきました。

その結論は、この時間を活かして今しかできない経験をすることと、多くの人に会うこと。
人に会うなら、社会起業家としての自分のキャリアに影響を与えてくれそうな人がベスト、ということで、複数の方から是非あっておいた方が良い、と勧められていた方にぜひお会いしたいと伝え、お忙しい中お時間をいただくことができました。

その方は、若者の社会進出支援を行うNPO「育て上げネット」を立ち上げられた工藤啓氏です。
以前の記事で取り上げたこともある「NPOで働く」の著者でもあります。

あまり質問する内容を整理できていなかったのですが、普通に話の流れに乗ることができていろんな話を聞くことができました。

以下、話した内容の概要です。
・英国ではSocial Impact Bondが活用され、刑務所の整備などに使われている。

・日本では外資系企業の参入によりCSRが盛んになった。すなわち、外資系企業が日本のCSRを活性化させた。

・社会的事業については、信頼資本財団という財団が、無利子・無担保での融資をしている。

・寄付控除税制が改正され、NPOの寄付も税額控除の対象に。そのため、寄付を巡るマーケティングも必要になってくる。

・800万円から500万円に年収が下がってもNPOに来てくれる人はいるが、500万円から200万円では来てくれる人はいない。一定額の報酬は必要。

・寄付者の情報を集めることは重要だが、必要とはいえない情報はアンケートに盛り込みにくい。

・最近は若いホームレスが増えている。しかし、彼らは、「一度身なりがダメになったらもう這い上がれない」と考えているため、身なりには気を遣うし、寝る場所もマクドナルドやネットカフェなど、路上ではないところを選ぶ。そのため、支援の手を差し伸べるのが遅れがち。

他にもNPOの課題や社会の課題、社会起業家・経営者としての考え方をいろいろ伺いました。
2時間ほど話していたのですが、あっという間に時間が過ぎていきました。

本当に知見のある方で、大変勉強になりました。
やはり経営者、とりわけ時代の最先端で働いている人と話すのは楽しいですね。

これからオランダに留学するにあたり、現地や欧州、あるいは世界で活躍する社会起業家などにどんどん話を聞いていけたらと思います。

目指せ、「社会起業家との出会い」、シリーズ化(笑)

カテゴリー: Just Giving | コメントする