アカデミック活動・始動
この2年ほどは奈良大学での歴史学の勉強が学業の中心でしたが、自分の目指す姿は本業のアセットマネジメント業界での法令・コンプライアンス分野と趣味の歴史学の両方でアカデミックな活動をすることです。
そのため、歴史学の勉強ばかり行っていると本業での活動が進まなくなるという恐れがありました。
一方で、金融法にせよ歴史学にせよアカデミックな活動の舞台である学会に所属した上で報告や論文投稿などを行うことが必要になるのですが、まずその舞台に立つハードルが以外に高いです。
学会にもよりますが会員の推薦が必要なことも多く、その場合は会員を探してお願いしないといけないでしょう。そうでなくても会費もあるし安易に入会できるものではなさそうです。
さらに学会で報告したり論文を投稿したりするとなると緊張感もあれば批判をたくさん受けるかもしれないという怖さもあります。もちろんそういったものは質の高い成果物を生むために必要なものだと思いますが、やはり気が重いものではあります。
しかしそんなことを言っていてもはじまらないので、幸運にもご縁のあった学会に入会し、先日初めて学会で報告する機会をいただきました。
報告の内容
学会で報告するからには参加者の方に関心を持ってもらうことができ、かつ自分の強みを生かすことができるテーマを選ぶ必要があります。
私の強みはアセットマネジメント分野の法令・規制ですのでその分野で自分が掘り下げたいと考えていたテーマで報告させていただきました。
詳述は避けますが、最近始めた軌跡シリーズのソシャゲ『暁の軌跡』で自分の報告テーマと近い話が出ていてニヤニヤしていました(笑)
ここで投資信託(投信)を死ぬ気で売ってこいといっているリーヴさんはベンチャー企業の社長でメインキャラクター(主人公側)の一人ですが、よくイメージされる証券マンにそっくりです。怖いです。
ゲームの世界でも投資信託はこんな扱いなの…(´・ω・`)
リーヴさんは自らも投資信託を売り込む商魂たくましいビジネスパーソンです。
本当にゲームの世界か?
日本では一般投資家に投資信託を勧誘する場合はリスクと費用の説明が必要ですし、また投資知識や財産、年齢など顧客の属性に合わせて商品を勧めなければなりません(適合性の原則)。
リーヴさんはリスクの大きい投資信託を金融知識のないノエルさんに勧誘したため、特務支援課のエリィさんに怒られてしまいます。
投資信託を販売する者は投資信託の説明責任を果たすのはもちろん、顧客にとって勧める金融商品が適切なものかを考慮する必要があります。これは日本でも軌跡シリーズの世界(クロスベル)でも同じようです。
ちなみに金融知識がないなんて言われてしまったノエルさんですが、警備隊(クロスベルの国防軍のようなもの)若手のホープで、碧の軌跡では特務支援課の準メンバー(エリィさんの同僚)として大活躍してくれます。
ノエルさんの最高の見せ場は碧の軌跡の終盤だと思いますが(軌跡ファンなら賛同してくれるはず)、その後も活躍を続けるエース的存在。性格はまっすぐながら、決して脳筋キャラではありません。
・・・と、ノエルさんはともかく軌跡シリーズで投資信託がこのような扱いをされているということはプレイヤーの中でもこれが一般的な感覚と考えられているということだと思います。
資産運用・自助努力の必要性が叫ばれている中、投資信託は重要な役割を果たす金融商品だと信じていますが、販売する側の姿勢と投資家の認識の間で齟齬が生じることも少なからずあり、それが投資信託に対する不信感の原因であると感じています。
ただし証券会社等の販売会社や投信会社もお客様にわかりやすい説明をするように取り組む流れになっていますし、また金融教育についても普及が進むなど両者の乖離は徐々に改善されていくものと信じています。
その中で所属する投信会社のコンプライアンスとして会社の公正な活動を促すことに加え、アカデミックな観点からも考察・情報発信を行うことで投資信託業界の発展に貢献できたらいいと考えています。
いつかはノエルさんに安心して投資信託を購入してもらえますように。
※なお、今回の報告には軌跡シリーズの話は一切登場していません(笑)