文化財学演習Ⅲ結果到着
この夏はスクーリング科目を4つ入れていますが、一番重要なのが文化財学演習Ⅲでした。必須科目ですので合格しないと卒業できないということもありますが、卒業論文の方向性や考慮すべきポイントについてのフィードバックを得られるという点が大きいです。
卒業論文の計画についてはすでに卒業論文計画書に対してフィードバックを受けているので方向性について懸念はありませんでしたが、それからさらに構想を練ったものについてフィードバックを受けられるのは貴重な機会だと思います。
成績については80点で無事に単位をいただくことができました。卒業へ向けて大きな前進です。
あとはフィードバックですが、これは受講生だけが視聴できる動画で行われていました。
全ての受講生に対するフィードバックが行われていますが、各受講生の提出したレジュメも提供されているので、他の方のフィードバックも参考にすることができます。
フィードバック内容
研究内容へのフィードバック
今年度卒業予定の方の多くが今回履修していたと思われ、履修者はかなり多かったようです。そのため一人当たりの個別のフィードバックは多くはありませんでしたが、全体を通して聞いていると他の方への指摘も参考になりました。
私の注意点としては物的史料が少ないものに対する考察をどのようにまとめ上げるかについてよく考える必要があるということでした。
ご指摘のとおり小田原用水に関する物的史料は多くはなく、その中でも北条氏の時代に限定するとさらに少ないのが実情です。その点については昨年の夏のスクーリングの文化財学演習Ⅰでも指摘されており、これまでも強く意識していたポイントです。
物的史料としては小田原市の発掘調査に依存することになりますが、それ以外には文献史料や各種先行研究を用いて考察を進める方針です。
当初想定していたレベルでの研究になるかは不透明ですが、一定の形に仕上げて大学院での研究につないでいきたいと考えています。大学院に受かれば、ですが。
あと、文化財を用いた研究は文化財学科らしくてよいとのコメントも。やったぜ。
他の受講生へのコメントと研究内容
動画では他の受講生へのコメントもありましたが、そのコメントも参考になります。
自分に向けられていないとはいえ自分にも当てはまる点があったりしますし、良いところを取り入れたり、逆に避けるべき点を事前に知ることもできるので、他の方へのコメントも極力聞いておいた方がいいと思います。
他の方の研究内容が興味深かったので、コメントも含めて動画全体を楽しむことができました。
他の方の研究内容を紹介することはできませんが、研究の視点や関心が人それぞれで聞いているだけでワクワクしてきました(担当教員の先生も同じような感想をお持ちでした)。
仕事の経験をベースにしたユニークな研究内容であったり、ハードな実地調査を行っている研究内容があったりして、これこそ通信教育部の素晴らしい点ではないかと思います。
通学部生は恐らく職業経験はないでしょうし、個人の研究のための時間をかけた実地調査も難しいでしょう。
個人的にはそのような卒業論文が他の人に読まれずにいるのはもったいないと思いますので、卒業論文集みたいなものを企画してみたいと考えています。
他の通信教育部の方とお話していて感じていましたが、奈良大学通信教育部の方は古墳や仏像、神社仏閣に関心がある方が多いようで、中世以降のテーマより古代のテーマがかなり多かったです。
歴史の中でも特に古代が好きな方は同じような仲間がたくさんいますので、奈良大学(通信教育部)での学びを強くお勧めします。
本当に熱量がすごいですし、きっと良い刺激を受けると思います。
私もその熱量に乗って卒業論文を進めていきたいところです。筆は進んでいませんが…