2学期が始まって3分の1ほどが過ぎた5月の第1週は2回目のPersonal Leadership Development(PLD)でした。
講義もありましたが、今回のPLDの目玉は”Policy Presentation”。自分たちで社会を良くする提案を考えるというもので、国連のミレニアム開発目標に掲げられた8つの課題から一つを選んで、なぜこの問題がなかなか解決されないのかということと、それを踏まえてマクロ・ミクロレベルの提案を考え、チームでプレゼンテーションをする、という内容です。
我々のチームは初等教育の充実というテーマを選びました。
理由としては、初等教育は各人に対し生涯の効果をもたらすこと、初等教育の充実自体が他の課題の解決策になること(実際他の課題を選んでいたチームもその解決策として初等教育の充実を挙げていることが多かったです)、などがあります。
プレゼンテーションはクラスメイトの他、MBAの学校関係者(Academic Directorやキャリアセンターの担当者、EMBAの担当者など)の前で行われました。
3日間あるうちのプレゼンの日程のうち、我々は最終日。
先にプレゼンをしたチームの出来が予想以上によかったので、ギリギリまで修正を加えてプレゼンに臨みました。
また、前日にはリハーサルも行ったのですが、とにかく勢いよく、簡潔に(必要ないことは極力話さない、隙を作らない)ということをアドバイスされていましたので、自宅でも練習していました。
さて、プレゼン当日。
イントロダクション(アイスブレイク)をチームメイトのオランダ人がうまくこなし、ついに自分の番。
自分のパートは、まず我々のミッションを強く訴え、その後になぜ初等教育かということを簡単に説明し、プレゼン全体の流れを紹介して次につなぐというものでした。
で、「我々のミッションは・・・」というところでバトンを渡され、
勢い良く「To send less fortunate children to primary schools!」と、高らかに宣言し、ここで拍手などが出るという想定で進めていたのですが、反応があまりなかったので、自分で拍手して無理矢理拍手してもらいました(汗)
次のパートはなぜ初等教育を重要視するのか、ということ。
主な理由として、
(1)読み書きを覚えることで視野やコミュニケーションが豊かになること
(2)初等教育が他の重要課題の改善に結びつくこと
(3)初等教育は社会・経済の発展に結びつくこと
(4)教育の効果は長続きする(一過性ではない)こと
をそれぞれ簡単な説明を加えて挙げました。
そして最後にプレゼン全体の流れを説明してバトンタッチ。
自分のパートは3分くらいのプレゼンでした。
その後はチームメイトが各パートをしっかり説明し、質問にも適切に回答しプレゼン終了。
何とか無事にプレゼンを終えたのは良かったのですが、反省点の多い課題でした。
というのも、実はこの課題についてはチームリーダーという役割を担っていて、プレゼンの作成や役割の割り振りなどをリードしなければいけない立場だったのですが、最初こそリードしている感じだったのですが、気がついたら一フォロワーになっていました。
もちろん英語力の問題もあるのですが、そもそもリードの仕方について深く考えていなかった(準備不足)というのが大きな原因だったと思います。
多分もう一度くらい課題のリーダーになることがあると思うので、そのときは何とか工夫してうまくリードしていかないと、と今から悩んでいるところです。
ちなみに他のチームのプレゼンも素晴らしいできで、提案するアイデアだけでなく、プレゼンの見映えやデータの見せ方、説明の仕方などにすごく工夫が凝らされていました。
これまでの社会人経験でプレゼンをするということがなかったので、これがプレゼンというものか、と目から鱗でした。これだけでも貴重な経験ではありました。
また、途上国の課題を考えるときに、実際にそういう経験をしている、あるいは見聞きしているクラスメイトもたくさんいて、彼らの口から発せられる言葉には説得力がありました。
大学生のときにも途上国の問題を考えることはありましたが、ある人に「君はアフリカに行ったことがあるのか?」と問われたときに何も言えなかったのを思い出しました。
日本の恵まれた環境の中にいて途上国の問題を議論しても、それは結局机上の空論にしか過ぎないんだと感じました。
幸いにして、今その当事者たちと直に話し合うことができる場にいます。
プレゼンの練習も含め、この貴重な時間を決して無駄にしないようにしたいものです。
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