学生の頃から開発経済に関心があって、書籍を読むなど勉強はしてきたつもりですが、ある人に「勉強したとか言ってもアフリカにも行ったことないのはダメ」と言われたことがあり、ちょっとしたコンプレックスだったりします。
実際、今もソーシャルファイナンスやりたいとか言っていますが、ほとんど社会の恵まれない人やソーシャルファイナンスの実質的な受益者に接したこともなく、頭でっかちな状態は改善されていません。
だからこそ、オランダに留学するに当たっては、できるだけ多くの人と会って、いろんなものを感じてみたいと思っています。
そして、そんなことを考えているときに、ちょうどいい映画が公開されました。
普通の大学生(医大ですが)がちょっとしたきっかけでカンボジアに学校を建てるプロジェクトに没頭する「僕たちは世界を変えることができない」という作品です。
大学生としての生活に流されつつも、何か面白いことがしたいと思った大学生が、ふとしたきっかけでカンボジアに小学校を建てるプロジェクトに関心を持って、仲間を巻き込んで進めていく一方、いろいろな壁や葛藤に悩みながら、それでも前に進んでいく、という感じの話です。
大学生らしく知恵を絞って資金調達をしたり、プレゼンテーションをしたりしてプロジェクトを進めていく様子が、これから学生に戻る自分と重なって面白かったです。
また、カンボジアにある現実と自分たちの思いの乖離、チームのメンバー間の擦れ違いなど、国際開発・社会貢献といったテーマを考えるうえで重要な論点についても考えさせられました。
と同時に、特別なスキルや経験がなくとも、思いと人を巻き込む覚悟があれば、以外に道は開けるかもしれないという勇気を与えてくれました(この映画は事実を基に作られています)。
しかし、この映画で一番考えたのは、どのように社会貢献を捉えるべきか、ということです。
自分自身、将来的に社会の役に立つことをしたいし、多くの人を巻き込んでいきたいと考えていますので、このテーマは自分の中でも整理しておかなくてはいけない論点です。
そして、この映画はそれを考えるにあたって、大きなヒントを示してくれました。
これからも多くのものに出会っていろいろなことを考えると思いますが、この映画が与えてくれた視野については常に頭の片隅に置いておきたいと思います。
これから社会貢献や国際開発に取り組みたい人、やりたいことはないけれど、何か動いてみたいと思っている人には特にオススメです。