今日の英語のお題は「難民の受け入れについて」。
日本は先進国の中でも難民の受け入れ数が少ないことで知られていますが、最近では積極的に受け入れようという声も高まっているようです。
もちろん、その一方で治安に対する懸念もあるようですが。
難民受け入れの促進の是非については、「二つの理由から賛成する。一つは、それが人権の観点から見て正義だと思われること、二つ目は、平和を享受している我々が、紛争に苦しんでいる世界の現実を難民を通じて知ることができること」と答えました。
来年度からは国際化の重要性という名分のもとに小学校などで英語教育が行われるそうですが、本当の意味での国際化というのは、英語ができるということではなく、世界の現実を知り、また多様性に慣れるということだと思います。
先日、フィリピン人の子が学校でいじめを受けて自殺するという痛ましい事件があり、その理由の一つとして親のことがあると報道されていましたが、このような感覚がある限り、いくら英語教育をしたところで国際感覚を持った人間は育たないでしょう。
もちろん、郷に入れば郷に従え、という通り、日本のルールに従って生活することが求められるのは言うまでもありませんが、その中では日本人のやっていることだけが正しい、あるいは日本人がほかに優れていると思いこむのではなく、様々な人が多様なバックグラウンドのもとに生きているのだということを理解させることこそ、本当の意味での国際感覚を育てる、ということではないでしょうか。
この授業もフィリピン人の講師としているわけですが、話は合うし、優秀だし(優秀な層を集めているからですが)、特段日本人と違うという感覚はありません。
また、世界は先進国と中国だけで構成されているわけではなく、そのほかの地域にも多くの文化やバックグラウンド、そして多くの悲劇があったりするわけで、子どもたちにそのような事実を感じてもらうことも重要であり、生身の経験者からそのような話を聞く機会は貴重だと思います。子どもに限らず、大人でもそうですが。
難民の受け入れには多くの課題があることは承知していますが、他の国ではより多くの難民を受け入れていることを踏まえ、政府には人道の観点からも受け入れを増やすとともに、それをどのように日本の国益、とりわけ国際化教育などに活かすかを考えてもらいたいと思います。
無論、民間企業や団体なども、必要な限り政府の方針に協力し、多様性を受け入れるしなやかで強い社会になってほしいと思います。