今日の英語のお題は「poverty eradication」。貧困撲滅です。
貧困撲滅といえばいつも思い出すのが、「衣食足りて礼節を知る」、「恒産なくして恒心なし」という言葉です。
前者は、中国の春秋時代、斉の宰相であった管仲の、後者は孟子の言葉です。
ご存じのとおり、趣旨としては人間として基本的な欲求が満たされてこそ、精神的なものに対して関心を向けられるということです。
マズローの自己実現理論にも通じる考え方であるとも言えそうです。
貧困撲滅のために何をすべきか、と問われたのですが、やはりこの言葉を持ち出して、「貧困撲滅のためには十分な対話と相互の協力が必要で、その中に国際機関や先進国の援助が入っていくことで良い軌道に乗ると思うが、基本的な欲求が満たされていない状態では難しいかも」と答えました。
先進国に住んでいる我々からすると、落ち着いて話し合えば、となるのでしょうが、当事者としては食べ物も安全もない中でそのような視点で解決策を探るというのは容易ではないのだと思います。
とはいえ、手をこまねいているわけにはいきません。
授業では言いませんでしたが、将来的にはビジネスを通じてこのような開発途上国の貧困と安全の問題についても解決に結び付けられたらいいと、常日頃から考えているところです。
それにしても春秋戦国時代も似たような状況だったでしょうから、さすがに当時の識者は鋭いと感じました。