今日は世界中からMBAのアドミッションが集まるQS World MBA Tour に行ってきました。
去年は気おくれしてほとんどパンフの収拾に終わってしまいましたが、今年こそはしっかり話を聞いてくるぞ!という意気込みでした。
・・・と思ったら、午後3時くらいにテトリスの大量投下。いつもこの時期なので警戒していましたが、やはり、という感じでした。
まあ、仕事なので必死で片付けました。厄介なことにそのなかに難問があったのですが、あまり時間をかけているとイベントに行けないので、やむを得ず休み明けに回しました。これも戦術です。
で、気を取り直し、イベント会場に。
去年もそうですが、今年も人がたくさんいました。不況でも、なのか不況ゆえにか、MBAを目指す人は多いようです。学校側にも日本人の方がいることが多かったです。
今回話を聞きたかったのは、Manchester、HEC、Warwick、City、Nottingham、Cranfield。
とりわけCranfileldは他に話を聞く機会がめったにないので、何が何でもという感じでした。
といいながら、最初は人も多いしやはり外国人担当者ばかりなので、気おくれもあり、また雰囲気に慣れるためブラブラしていました。
人気校とそうでないところの差がやはり激しいですね。また米系とそれ以外の差が大きかったように思います。
見た限り、一番人気はCambridge(のあたり)。米国トップクラスのテキサス大学と隣接していたこともあり人だかりが絶えることがありませんでした。
まあ、Cambridgeは今のところ夢のまた夢校なので関係ないですが(泣)
ずっとブラブラしていても仕方ないし、成長もないので、まずはCranfieldのブースに。
担当してくださったのはロジスティックのMScを修了された日本人卒業生の方。
実はイベントの存在を知らず、学校から急にメールを受け取り駆けつけてくださったのだとか。母校愛ですね。
伺った内容は主に次の通り。
・特に強いのはロジスティック・オペレーション関係。これは英国でもトップクラス。
・Cranfield大学というものはほとんどなく、事実上大学院大学。
・大学があるのはオックスフォードとケンブリッジの真ん中の田舎。ただ、車で10分ほどで街に行ける。(日本で国際免許を取っておくとよいかもとのこと)
・欧州での知名度は抜群。
・OBはどの分野でも活躍している。
・金、土、日は休み(でも時間に余裕があるかどうかは別)。
・日本人は少ない。
かねてよりCranfieldの質には注目していたので、それを裏付ける貴重なお話でした。
しかし、金融についてはロンドンのほうがいいかも、みたいなお話もされていたので、自分の求める方向性とは少し違う感じもしました。
もちろん、どの分野でも活躍されている卒業生がいるという話には勇気づけられますが、もう少し考えてみる必要があるように思いました。
ただ、マニュファクチャーやロジスティック・オペレーションに関心にある方には強くお勧めします。
次にお話を聞いたのはNottingham。
ここはランキングこそ低いものの、CSRでは英国トップという強みがあり、是非とも行きたい学校の一つです。
卒業生の方がいらっしゃったので、話を聞きたいと思ってブラブラしながら待っていたのですが、結構長い間話されているのでしばらく待っていると、突然アドミッションの方から話しかけられました。
まずい!と思いながらもこれはチャンスだと思い直し、緊張したダメダメ英語で話しました。最初に、お話を伺いたいのですが英語がダメで・・・と伝えると、そんなのはこれから改善していけばいいんだよ、と励ましていただいたので、お話を伺うことにしました。
最初に強く訴えたのは、CSRに興味があり、それゆえにこの学校のCSRコースに行きたいということ。
話すと非常に喜んで、CSRコースのことをPRされていました。
CSRに関する授業が豊富で、関心のある社会的金融やCSRの定量評価の科目もありました。
CSRのコースといっても、入学基準は他のコースと同じで、また人数が決まっているわけではなく、MBA全体で最大100人ということでした。
ただ、パンフを見るとクラスの70%がFar East(中国は除く)。
アジアにキャンパスを複数持っているからだと思いますが、そうでなければダイバーシティに?が付きそうです。
まあ、日本もFar Eastなので、あまり疑念は抱かないようにします。
あと、ありがたいことにconditional offerもあるそうです。出願したら何とかこれに引っかかりたいです。
しばらく話した後、日本人卒業生の方ともお話しできました。
この方はすでに起業されているということで、起業を目指す自分にとっても非常に貴重な経験でした。
伺った話は主に次の通り。
・高ランクの学校で有名な先生に教わっても、どの程度身につくかは自分次第。自分のキャパシティがなければ結局身につかない。自分のキャパシティに応じて学校を選ぶのも大事。
・学校の施設、とりわけ図書館が充実している。図書館は英国一。24時間利用可能。ほとんどの日本人はどうしてもリスニングの関係で授業ではついていけず、それをフォローするには本を読みこむしかない。そのため充実している図書館が必要であり、これはNottinghamの素晴らしい強みである。
・MBAは手段であり、目的ではない。1年間死ぬ気で頑張れ。そうすれば残るものも多いし、人生が変わる。
・NottinghamはOBを大切にする学校で、OB同士のつながりも大切にしている。学校側でOB情報を管理したり、同窓会を開いてくれたりして、OB同士のつながりは強い。
・日本人卒業生は少ないので、日本でのネットワークに期待はできないが、グローバルなつながりを求めるならそのニーズには応えてくれる。学校を通して見知らぬOBに簡単にアクセスできる。
・単位認定については厳しく、落とすときは容赦なく落とす。お客様気分で甘えるのは禁物。
・学校で学べるのは結局理論だけ。しかしその理論が後の基盤となる。それがないと、我流の「俺は昔からこうしてきた」人間になってしまう。
・少人数の学校なので、授業は厳しい(よく当てられる)。でもそれが自分を鍛えてくれる。
・授業の内容についてはほかの学校と同じような感じ。
・Nottinghamには遊ぶところはない。寮は学校に隣接。24時間あいている図書館。勉強漬けになれ、という学校の期待の表れか。
・日本人に対しては英語力の信用がないため、英語力を厳しく見られる。自分はインタビューの時にとにかく話し続けた、とのこと。インタビューの練習はしっかりしておかなくてはいけなさそうです。
Nottinghamというより、MBA留学についての心構えを説いてくださった感じです。
アドミッションの方のお話も合わせ、非常に志望度が高まりました。
さらにブラブラしていると、突然英語で話しかけられました。
GMATのことを聞かれたので、その関係者の方かと思いきや、米国クレアモント大学の方でした。
クレアモント大学のビジネススクールはドラッカースクールといい、あのピーター・ドラッカーの流れを汲む学校です。ブースにもしっかり『もしドラ』が置かれていました(笑)
伺った話は下記の通り(英語だったので誤解があるかもしれませんが)。
・少人数なのでランキングには出てこないけど、素晴らしい学校。(就職もよいとおっしゃっていた気がします)
・ビジネスコンペでHBS(Harvard)に勝ったこともある。
・日本人にもフレンドリー。
・1stラウンドで出願すると奨学金のチャンスあり。
・Financial Engneeringに力を入れている。
・男女比が均衡している。女性が40%強。
あまり米国の大学は考えていませんでしたが、ついつい引き込まれてしまいました。
出願の際には少し調べてみようと思います。ただ、2年はやはり長いかな。
そして、最後に一番のお目当てだったManchesterに。
日本人卒業生の方とお話することができました。
伺ったお話は主に下記の通り。
・一番の特徴はグループワークが多いこと。いろいろな科目にグループワークがついてくる。外国人とグループワークをこなし続けると、日本でのチームでの仕事が易しく思える。
・IBプロジェクトの費用は全てクライアント持ち(実際のコンサルティング案件と同じ扱いを受ける)。学校の案件受託費用は安く抑える代わり、コピー代なども含め経費はクライアントが持ち、また海外に一度は行く機会を与えられる。
・IBプロジェクトはクライアントの前でプレゼンし、クライアントが決める。
・交換留学、インターンをする人は結構多い。交換留学に行く際は部屋を解約するケースが多い。荷物は友達に預けてしまうこともある(特に外国人)。
・インターン先は学校経由、同級生のコネなどで見つける。日本でインターンをする人も。また、卒業生のつながりも使えるかもしれないので、学校に聞いてみるのもよいかも、とのこと。
・マンチェスターの中華街はロンドンよりもよく、食材も豊富。中華料理もおいしい。
・マンチェスターは夏はすごしやすいが、冬は日が短く、曇りがちなので、気が付いたら暗い。
・マンチェスター空港から簡単に欧州各地に行くことができる。スイス往復一万円也。
・日本にはない日本のメーカーのインスタントラーメンのバリエーションがある(まさかパスタ味・・・とか?)。
ついでに、失礼ながらみなさんインタビューの時はどのくらい話せているものですか、と質問してみました。
日本人をはじめアジア人はそんなに英語が流暢に話せるわけではないけど、みんな頑張って伝えようとしている。
英語の流暢さよりも、論理的に質問に回答したり、エッセイの内容などについて語ったりすることのほうが大事、ということでした。ちょっと勇気が出ました。
他の学校でグループワークを強みに挙げていた学校はなかったので、これはやはりManchesterの強みなのではないかと思います。
多くのグループワークをする中で実践的な能力、コミュニケーション能力を磨いていくというのは非常に貴重な経験だと思います。
また、IBプロジェクトやインターンシップについても貴重な示唆をいただけたことで、Manchesterへの希望がさらに強くなりました。
残念ながらCityは見つからず、HECとWarwickは話すタイミングがなかったので今回は見送りました。
でも、お目当ての3校から話を聞けたことは大きな収穫でした。
Nottinghamは想像以上に良かったです。
もう第2志望くらいの勢いです。
Manchesterは不動の1位という感じです。
これらの学校に入って学ぶことができるように、これからも精進しようと思います。
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>junさん
MBA Tourお疲れさまでした。
どうしても最初は気おくれしてブラついてしまいますよね。
でも、お互い意中の学校に話を聞けて良かったです。
Cranfieldはやはり技術寄りという感じですね。
Imperialにも同じようなイメージがあるのですが、実際はどうなのでしょう?
Manchesterはやはりいいですね。
幸いLBSやoxbridgeなどと比べると注目度がやや低いようですので、この隙を狙ってぜひこの学校で学びたいと思います。
シンガポールもこれからのアジアのビジネスセンターとして注目してます。きっと学ぶことも多いでしょうね。頑張ってください!
こんなにMBAを目指す人が多いのだから、まだまだ日本も捨てたものではないし、いつか同志とたくさん話してみたいものです。
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こんにちは、ブログへのコメントありがとうございました。
私のざっくりとした感想よりも、ゆーけーさんが
かなり細かくレポされているので、しっかり読ませて
頂きました。自分のアタックしていない学校の
様子も分かって、とっても為になりました。
私はまだGMATを一度も受けていない
ステイタスなので、点数が取れない場合、
他の面でカバーできるのか?ということを、
HECで聞いてみました。
点数一辺倒な学校じゃないから、
人物を良く見て、キャリアなどもアピール
することを薦められて、ちょっと元気に。
学校によっては、点数の足きりもあるようですが、
ゆーけーさんも書かれている通り、
自分のキャパシティに合わせて学校を
選ぶというのは大事ですよね。
いろいろ、うんうんと思うようなことを
お聞きになられたようで、私も勉強させて
もらいました。
お互いがんばりましょうね!
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>Lograyさん
コメントありがとうございました。
こちらこそ、自分の聞いていない情報をいろいろ拝見することができて大変ありがたいです。
志望校を選ぶ基準は人それぞれだと思いますが、自分にとって大切なものを見失わず、効果を最大化させたいものです。
欧州系は人物重視という点がありがたいですね。点数に多くのエネルギーを割く必要がなさそうですので。
まあ、その分エッセイやインタビューが大事になりそうですが。
2012年に向けてお互い頑張りましょう!