落合戦記

今年のセリーグは中日の優勝、日本シリーズ進出で幕を閉じました。

地味な試合といわれながらもコツコツ勝利を積み重ねチームを優勝に導いた、実は評判の良い落合監督の「オレ流」とはどのようなものか興味があって、彼の内幕に迫る本を読んでみました。

落合監督は2004年からチームを率いており、そのころから落合氏が監督をしたらどうなるのか、ということに関心が集まっていたようです。

そんな落合監督に1年間張り付いた記録をつづった本が「落合戦記」でした。。

落合監督を特徴づける考え方の一つに、失敗を重視することがあります。ただ、やみくもにミスをしかったりすることはなく、大切なのは失敗から何を学ぶか、という位置づけです。

非常に合理的で、失敗してもいいケースや仕方ないケースの扱いが巧みです。

もちろん、負け試合でも粘って次につなげようという意識がチームでも共有されているようでした。

また、落合監督は気遣いの人でもあります。リーグ優勝の日は試合にスタッフや2軍のメンバーも呼び寄せたり、悪い選手評はほとんどメディアに言わなかったそうです(選手の家族に配慮して)。

もちろん、監督は非常にプロ意識が高く、選手に限らず関係者にもプロの意識で仕事をする大切さを説いていたそうです。

あと、印象に残ったコメントとしては、エースと四番はチームの勝敗に責任を負っているのだから、苦手な相手に対してもポーカーフェイスでいなくてはならない、などがありました。

オレ流などといわれ、何か独特で奇異なイメージを持たれている落合監督ですが、実際には非常に深い洞察力と長期的な視点、幅広い視野と配慮、そしてそれをブレずに貫く強さを持った優れた指揮官であると思いました。

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