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年末のこの時期には、そろそろ来年のことを考えなくてはならなくなってきます。
そこで登場するのがカレンダーですね。
私が愛用しているのは、障がい者の方が描かれた絵が載っているカレンダーです。
ときどきテレビなどでも紹介されますが、大変なハードルを乗り越えて作られたすばらしい作品を見ていると、感動とともに、自分ももっと頑張らなくては、と思います。
ということで、今回は「障害を乗り越えた」歴史上の人物のお話です。
●隻腕の鉄腕
今も昔も変わらず野球選手の夢のステージ・メジャーリーグ。
現在では日本のトッププレーヤーも活躍していますが、実は、片腕だけで活躍した投手がいます。
ジム・アボット。学生時代から活躍し、メジャーリーグでも87勝をあげた大投手です。
彼は生まれつき、右腕の手首より先がありませんでしたが、子どものころから野球を始め、高い資質を見せました。その投球はいうまでもなく、守備でも平均以上の能力を見せたそうです。
曰く、グローブを右手に乗せて、投球後すぐに左手にグローブをはめて守備をしたとか。
学生時代に活躍した彼は、高校卒業時にドラフト指名されますが、ミシガン大学に進学。大学野球やソウルオリンピックに出場し、その後、メジャーリーグに活躍の場を移します。
1年目から12勝(12敗)をマークする大活躍。1991年には18勝を挙げます(同年のサイ・ヤング賞投票3位)。
その後も活躍を続け、ノーヒットノーランも記録しながら、1999年に引退。通算87勝108敗でした。
彼の成功には彼の高い運動神経や努力、工夫があることは言うまでもないでしょうが、早くから野球をさせたご両親の支援も重要なポイントだったのだと思います。
何事も諦めず、工夫を重ねてチャレンジしてみると意外に道は拓けるものだと思わせられます。
●難聴の楽聖
誰もが知っているクラッシックの巨匠・ベートーヴェン。
実は、彼は難聴だったと言われます。特に晩年はほとんど耳が聴こえなかったそうです。
彼は20代後半ごろから難聴になり、音楽家としての前途を悲観して自殺も考えたそうです。
しかし、彼はそれを乗り越え、作曲を続けます。
その2年後に生まれたのが、交響曲第三番。「英雄(エロイカ)」とも呼ばれ、ナポレオンにささげるために作曲されるものの、彼が帝位についたためにそれをやめたことで知られる曲です。
非常に壮大で勇壮な曲です。聴いてみたいと思うと、インターネットですぐに聴くことができて便利です。
歳をとるにつれ、難聴もその度を増しますが、それに負けることなく次々と名曲を世に出していくベートーヴェン。
変わり者と思われながらも、世の人からは非常に尊敬されていたそうです。
その名曲のみならず、彼の強靭な精神力と前を向く姿勢が評価されていたのではないでしょうか。