西川日本郵政社長の辞任

昨日、西川善文日本郵政社長が辞任を表明されました。

生田元日本郵政公社総裁に続いての就任、「かんぽの宿」問題、東京駅前郵便局の建てかえ問題、そして政権交代に伴う郵政民営化見直しと、郵政民営化の立役者との感もあります。

ちなみに、日本郵政の平成19年と平成20年をディスクロージャー誌 で見てみると、銀行・生命保険・投資信託といった金融分野や印紙の販売では業績を伸ばしている一方、郵便分野では業績が伸び悩んでいるようです(微増・微減。但し郵便商品の販売は大幅増)。

またディスクロ誌を見ると、過疎地対策の一端も見えるし(一種の広報ですからいい面を前面に出すのは当然ですが)、実際に窓口の態度が良くなったという声も多くあります(ウチの上司は怒り心頭でしたが)。

確かに、かんぽの宿の問題については不明瞭という感じが多少ありますが、あの条件で100億円で売却することは難しいという専門家もいらっしゃいますし、取引形態も一般的であるという指摘も多いようです。

一方、雇用を継続しつつ赤字を解消できなければ、今後も日本郵政の負担は続きます。

生田日本郵政公社総裁のときもそうでしたが、郵政民営化については、政府は(比較的安価な報酬で請け負っている)財界人への礼を失しているように思います。

まして、西川社長は実際に日本郵政の業績・サービスを向上させているという事実もあります。

また、政府は後任人事として葛西JR東海会長を招へいしようと考えているとの報道もありますが、リニア問題に全力を挙げている氏に対しても失礼な話です。

新たなフロンティアを必死に開拓しようとしているビジネスマンが、古い頭をちょっと下げられたら何でも言うことを聞くという時代はもう終わっているのではないでしょうか。

ともあれ、西川社長、お疲れさまでした。

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