崋山先生

先日図書館でたまたま美術コーナーで江戸時代の画家・思想家である渡辺崋山(1793-1841)に関する本を手に取ってみました。

せっかく置いてあるのに誰にも読んでもらえないのでは本も寂しいだろう、と思ってペラペラめくってみると面白く、そのまま借りて一気に読みました。

渡辺崋山は、三河田原藩(12000石)の藩士(のち家老)であり、元々はどちらかというと画家としての成功を目指していましたが、藩士としての職分もしっかり果たしその中で改革を目指すことになります。

当時、外国船が日本近海にも現れるようになり、海防の重要性が叫ばれる中、田原藩にも海防上の役割が期待され、崋山も海防に関心を持ったことが彼の蘭学との出会いのようです。

その後、蘭学の大家となり、高野長英・江川秀龍など多くの人に影響を与えることになりますが、幕政への批判のゆえに幕府に睨まれ、最後は得意の絵で生活を切り盛りしなければならないほどの貧窮に見舞われ、最後は幕府に睨まれた故に藩への影響も考慮して自害することになります。享年49。

グローバル化の中で外国との相互関係が深まる中、今なお渡辺崋山に学ぶべきことは多いと思いました。

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