銀行等の金融機関が維持すべき財務体質の基準の一つに、国際決済銀行(BIS)が定める自己資本基準(BIS規制)があります。
これは、銀行の自己資本と銀行の有するリスク(資産のリスクとオペレーションリスク)の割合を示すもので、国際展開している銀行等の場合8%、国内のみであれば4%が最低基準とされています。
昔から関心はあったのですが、最近仕事でBIS規制に触れているので、しげしげと基準の仕組みを眺めています。
興味深いのは、オペレーショナルリスク、すなわち事務処理ミスや法務リスクなどを数値化するということです。
といっても、オペレーショナルリスクの計測方法はまだまだ発展途上で、BISが指定する計測方法も結構大雑把です。
オペレーショナルリスクという概念自体、最近導入(バーゼルⅡ)されたものですし。
私も仕事で、会社の業務上のリスクの洗い出しなどに参加しましたが、リスクの数値化って難しいです。
主観が入る場合も多いので、客観的といえない可能性もあります。
オペレーショナルリスクの本来の目的(銀行等のリスク許容度の測定)とは多少異なりますが、業務体制の改善などに活かすためにも、各国担当者には、オペレーショナルリスク計測モデルの精緻化をお願いしたいです。