骨太の方針2008

6月27日、2008年度の経済財政改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」が経済財政諮問会議より公表されました。

今回のテーマは、「開かれた国、全員参加の成長、環境との共生」ということで、各種の政策案が記載されています。

主な政策案として、国際化や技術革新等の生産性の向上による成長、雇用環境の改善、環境対策や持続可能なライフスタイルの構築などが掲げられています。

記載が総花的なので、本当の重点がどこにあるのか分かりにくい点もありますが、ちょっと期待しているのが次の一文。

「環境に配慮した事業活動や、SRIファンドの拡大など金融のグリーン化を推進する。」(P17)

洞爺湖サミットではあまり考慮されなかったSRIファンドの役割が明記されています。

一昨年くらいに、環境省から環境配慮型SRIファンド(エコファンド)に対する税制優遇の要望が提出されています(実現には至らず)が、近い将来の税制改正でエコファンドに対する税制優遇が実現するかもしれません。

当社もぜひそのような動きをとらえてさらなるSRIファンドの普及に努めることができたら、と思います。

ただ、SRIファンドには課題があり、環境に配慮する体力や技術を持っている企業というのはどうしても大企業に偏りがちで、普通の株式ファンドと組み入れ銘柄が似てしまうということがあります。

その際に、プロセスが異なるとはいえ、銘柄が似ているのに片方は高い税率、もう片方は低い税率というのは合理的ではないのではないか、という批判が生じえます。また、SRIを隠れ蓑にして普通の株式ファンドを運営することも可能かもしれません。

と、課題もありますが、やはりその役割には期待が集まるSRIということで今後の動向に要注目ですね。

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