ボスキャリに関するQ&A

ご無沙汰しています。
前回更新してから、気がつけば半年以上経ってました…

この間、公私ともに色々ありまして、何か書こうと思いながら、なかなか投稿できていませんでした。

最近、ようやく落ち着いてきたところ、ちょうどボストンキャリアフォーラムについての質問がありましたので、質問者の方の同意を得て、そのQ&Aを載せることにしました。
これからボスキャリの準備をされる方に、少しでもお役に立てたら幸いです。

なお、これはあくまで私のケースに基づくものであり、また就職活動で失敗した部類に入る人間の回答であることをご承知置きください。

(1)業界分析、企業分析はどのようにされましたか?

企業分析についてはウェブサイトを見るなどのほか、できるだけ現職の方に話しを聞くようにしました。
友人の伝手やLinkedInなどを使えば、ある程度色んな会社の方にお話を伺うことができると思います。
某社の方には面識がないにも関わらず、色々教えて頂いたほか、人事にプッシュして頂くなどのお力添えをいただいたこともあります。

特定の業界に関心があった訳でもないので、業界分析は企業分析に付随する程度でした。

(2)SPIなどの筆記試験はありましたでしょうか?あった場合どのような物を使って対策なされたでしょうか?

ボスキャリについていえば、筆記試験はありませんでした。
ボスキャリ以外の場面では筆記試験を受けたこともありますが、特に対策はしていませんでした。
ただ、戦略コンサルなどでは特別な対策が必要な状況もあるかもしれません。

(3)ボストンキャリアフォーラムにおいて、フォーラムサイト上の企業ページでは、アメリカのような具体的なポジションに申し込むわけではなく、総合職事務系か技術系かのような大まかな区切りしかないように見えます。企業からどのように希望職種を聞かれ、伝えたでしょうか?

ご指摘の通り、特に日系企業においては応募する職種が細分化していることは稀で、基本的に新卒同様総合職というカテゴリーでの扱いになります。
面接の中ではこれまでの経験からどういうことができる、どういう業務を希望しているということは話の流れでいえますが、その程度です。
特に日系企業においては、面接の内容がその後の配属・業務内容を保証するとも言えないのではないかと思います。

(4)どのようにその会社、またはポジションにおけるニーズ(その会社、ポジションで抱える問題)を把握しましたでしょうか?

上記の通り、ウェブサイトを見たり、人に話を聞いたりする程度でした。
ボスキャリではjob descriptionも曖昧なので、最終的には面接で聞くことになるのではないでしょうか。
その点、転職エージェントを使った転職の場合、事前にjobdescriptionがあるので、会社・ポジションのニーズやそれにどう応えるかを考えるのは用意だと思います。

(5)ブログを拝見し
CSR関連にキャリアのご興味がおありかと存じます。応募先のポジションには必ずしもマッチされなかったと思います。直接関係のないポジションに応募された際、自分の興味をどのように伝え、アピールに使われたでしょうか?

その場合、あまり
CSRには触れませんでした。
アピールの仕方にもよるかもしれませんが、基本的にCSRは面接でウケるテーマではなく、面接者もあまり関心を持ってくれない印象でした。
それよりは自分のこれまでの経験・専門性をアピールする方がよいと感じました。

(6)面接練習はどのようにされたでしょうか?

面接は学校の先輩に
Skypeで付き合ってもらったり、学校の就職課の担当者に模擬面接を頼んだりしました。
また自分でも面接の様子を録画して、声の出し方、話し方を修正していました。

(7)自己
PRや強みは、どのように見つけブラッシュアップしていったでしょうか?

本当は人に聞くのが良いと思いますが、基本的には自分で考えていました。
自分の日々の生活を振り返ったり、他人からのコメントを振り返っていくつかピックアップしていました。
それに具体的なエピソードを紐付けて、それがどのように仕事で活かせるか、ということを掘り下げるようにしていました。

(8)履歴書、職務履歴書などは応募先やポジションによって手直しされたでしょうか?

特にしていないです。

(9)ボストンキャリアフォーラムで内定頂いた際、給与の提示などはすぐにあったでしょうか?

私の場合はボスキャリでは給与の提示はなく、1ヶ月後に郵送で、給与の額が記載されたオファーレターを頂きました。
 

(10)卒業後、今の会社にお勤めになられたと思いますが、ご経験から給与のアップは卒業前後で
MBAホルダーはどれくらい期待できるかと感じられているでしょうか?

私の場合、日系から外資系への転職であり、また英語ができるということが評価されたこともあり、給与アップにつながりました(ボスキャリ経由ではありません)。

ただ、それまで数多くのポジションに応募しましたが、
MBAだから給与のアップが見込めるとも言えず、多くのケースで前職の給与+αであったり、給与が下がるということもありました。

投資銀行や戦略コンサルなど、業界として給与が高い場合は未経験であったり若年であったりしても相当の給与アップが見込めると思いますが、多くの場合、“MBA”というだけで給与アップにはつながらず、業界・前職の給与水準、年齢、経験とポジションのrequirementsとの親和性、当該ポジションにおける英語力の要否といった要素の方がむしろ給与に影響するように思います。

(11)覚えている範囲で、ボストンキャリアフォーラムにおいて、企業からどのような質問を受けたでしょうか?

ボスキャリでの面接では、
・バックグラウンド
・志望動機
・自分の強みと弱み
・どのように貢献するか

といった、一般的な質問が主だったように記憶しています。

私が面接したのは金融機関(投資銀行ではない)がメインでしたが、コンサルや投資銀行などではユニークな質問があるかもしれません。

(12)曖昧な
Job Descriptionの中で、ボストンキャリアフォーラムでの面接の時、CSRの興味についてお話されたでしょうか?もしされた場合、企業側の反応はどのようなものでしたでしょうか?

基本的に
CSRについては話さなかったです。
一つだけ
CSR関連のポジションを受けましたので、その時にだけ話しました。
ただ、一般的に面接の担当者は
CSRそのものについては大した反応は示さないものと思われます。

(13)ボストンキャリアフォーラムでいただいた内定を辞退する際、理由はなんでしょうか?
辞退決断にあたり、誰かに相談してアドバイスいただいたのでしょうか?私費留学としては非常に悩ましい問題かと思ったため共有していただけると有り難いです。

条件面で折り合わなかったこと、及び今後のキャリアにおいてその給与がベースとなる恐れがあったこと(転職時の給与は現在の給与を基準に決められることが多いです)もあり、辞退しました。
無論、自分の市場価値として受け入れられなかったということもあります。

本件については、誰かに相談することもなく辞退しました。

ただ、相談する場合はクラスメイトや就職課の人などに意見を求めるといいと思います。私の印象ではボスキャリで就職を決めた人は必ずしも多くなく、またボスキャリだから良いポジションに決まりやすいということもないため、あまりボスキャリにこだわらず、エージェントなどを幅広く使った一般の転職活動も視野に入れた方が良いと思います。

そちらの方が選択肢も広がりますし、より自分にあったポジションを見つけられるように感じます。
---------------&#4
5;--------------—-

以上、これからボスキャリに臨まれる方のご参考になれば幸いです。

カテゴリー: ブログ | コメントする

CSR会計を導入する

CSRを考えるにあたってよく課題として挙げられるのが、「CSRを企業価値貢献としてどう評価するか」、「CSRをどのように数値化するか」ということです。

そのヒントとなるのが「CSR会計」。まだまだ発展途上のCSR会計ですが、CSR会計の考え方や事例などが説明されています。

CSRの数値化が進めば、税制やSRIなど様々な応用が効くと思われますので、是非研究を進めていただきたいと思います。
同時に、各社のディスクロージャーでもCSR会計の取り組みが進めば面白いのではないかと思います。

昨今ではSROI(Social Return on Investment )の議論が進んでいますので、それがCSR会計の発展にもつながることを期待しています。

カテゴリー: 読書, CSR・SRI | コメントする

戦略眼

今の会社に入って4ヶ月目になり、会社にも慣れてきて戦力にもなってきたかと思った頃、会社のある重要プロジェクトに参画することになりました。

そのプロジェクトはコンプライアンス部門がメインとなって進めるプロジェクトで、私もその一員として奮闘しました。
以前の会社よりも規模が小さいため、この年齢・経験年数でも責任のある仕事を任され、意気に感じて奮闘しました。

その甲斐あって、プロジェクト自体は順調に進んでいたのですが、ある人に不意に「で、君はこのプロジェクトでどんなバリューを出したの?」と聞かれ、戸惑ってしまいました。
時間があれば考えて回答することができたのでしょうが、いきなり聞かれて答えられなかったのは不覚でした。

なぜ答えられなかったのだろうと考えてみると、目の前の仕事に全力投球する一方、プロジェクト全体の趨勢を見ていなかったことに気づきました。
プロジェクト自体の成功を考えるのであれば、自分の仕事だけでなく全体を見ながら動く必要があるのですが、自分の仕事に没頭するあまり視野が狭くなっていました。

自分の仕事を高いレベルで遂行するのも大事ですが、上のポジションを目指すためには広い視野・戦略眼を持って仕事をしなければならないことを身をもって感じたプロジェクトでした。

ともあれ、若い頃から幅広くかつ責任のある仕事ができ、学びの機会が多いという点で、規模の小さい会社に入ったのは大正解だと感じる今日のこの頃です。

カテゴリー: お仕事 | コメントする

ダイバーシティ

現在の職場で働き始めて3ヶ月。
仕事にも慣れてきて、それなりに貢献できてきているように思います。

仕事は以前と同じコンプライアンスが中心ですが、せっかく幅広い分野に付いて学んできたので、それを活かした仕事の仕方ができればいいなと思っています。

さて、3ヶ月働いてみて色んなことを感じていますが、その中でも特に印象が強いのが「ダイバーシティ(多様性)」。
外資系ならではなのかもしれませんが、全ての従業員が転職経験があり、多くの職場を経験しています。
しかも、資産運用業界だけでなく、証券業界や銀行業界、保険業界など他の業態の経験が豊富な人も多いです。

元々運用会社という業種は一般の業界に比べ転職経験のある人が多いと思いますが、外資系ということもあるのかその傾向がかなり強いように感じます。

私が所属しているコンプライアンスの部署の上司・同僚も他業界での経験が豊富で、日頃色んなテーマに付いて議論する中で、他業態との比較が容易にできるので、大変参考になりますし、資産運用業界の常識にとらわれない視野で物事を考えることもできています。
社内には同業他社での経験が豊富な人が多いので、そういう人から他社動向を聞くのも大変貴重な機会です。

また、運用業界は金融他業態との関係も密であるだけに各業態の考え方や常識みたいなものについても考えを巡らせる必要がありますが、やはり隣接業界の経験がある人の話を聞いているとより有意義な議論ができますし、自分にとっても勉強になります。

こういうことを考えると、多様性というのは会社にとっても大きな強みになりうるものなんだと思います。

多くの日本の会社・会社員にとっては転職は一般的ではなく、就職した会社一筋で通している人たちの集団であることが普通だと思います。
無論、企業への忠誠心ということを考えるとそれも会社の強みになりうるのかもしれませんが、上記のような他社・他業界の動向に関する情報をとりにくくなり、新陳代謝が促されないような気がします。
最近でこそ転職する人も増えてきたとは聞いていますが、もっと転職する人が増え、同時に転職してきた人材を厚遇する企業が増えて、同業・他業種のベストプラクティスが共有されるようになれば、企業のパフォーマンスも全体的に向上するのではないかと期待しています。

自分自身、今後も一層多様性のある環境を求めて、業界にとらわれない知識やネットワークを築き上げていきたいと思います。

カテゴリー: お仕事 | コメントする

起業家訪問

ソーシャルファイナンス機関を立ち上げるという夢は持っているものの、具体的に何をするのかどのようにしたらいいのか、それに向けてどういうキャリアを築けばいいのか、など色んなことに悶々とする今日この頃。

そのヒントを得るためにも、知識を蓄積するのはもちろん、起業家の人やソーシャルファイナンスに詳しい人に話を聞くことも大事なのではないかと思っています。

そんな折、偶然優れたサービスを提供している会社の創業メンバーの方からお話を聞く機会がありました。

その会社及びサービスはMoney Forwardといい、自分の銀行口座や証券口座、クレジットカードの使用状況などを一元管理して、資産残高や資産の種類など資産の状況がすぐに把握できるサービスを提供しています。しかも無料で!

せっかくの機会ですので、ユーザーとして、夢追い人としてお話を伺いました。

Money Forwardは米国に留学していた二人の方が最初に計画され、さらに複数のエンジニアを巻き込んで、当初は週末起業のような形で進められていたそうです。

日本の金融は業者・金融資産の両方において銀行・預金に偏重している傾向があり、そのために安全ではあるがインフレや景気の変化に弱く、そのような状況において一般のお客さんに気づきを与えたい、ということでこのようなサービスを考えられたとのこと。

ユーザーは投資を積極的に行っている人だけでなく、(複数の)銀行口座を持っているだけのような人も多いそうで、その理由として、自分の状態を数値化して見ることは楽しいから、ということがあるみたいです。

アメリカではQuantified Self (QS)という、様々な情報を定量化して分析するという動きが注目されていて、Money Forwardについても同じような流れにあるとも指摘されていました。(QSについての詳細はこちら)

話を変えて、起業についても伺いました。

曰く、起業に一番大事なことは「自分の解きたい(説きたい)ことは何か」、「一番インパクトが大きいことは何か」を突き詰めること、と。
そういうコアな部分がしっかりしていて、正しい努力をしていれば、仲間やリソースは後からついてくるものだ、と。

また、仮に自分の試みが失敗したとしても、何かを説こうとする人が少ない中で自分が説くというのは、それだけでも価値があるとも言われました。

また、アイデアは積極的に人に話してフィードバックをもらうべきとも指摘されました。
シリコンバレーには「Y Combinator」というベンチャーキャピタル兼スタートアップ育成機関があり、そこでは「とにかくコードを書く」「たくさんフィードバックをもらう」ということを指導しているそうです。

自分のビジョンを具体的なものにして、人に話してフィードバックをもらうというのは結構恥ずかしいものですが、それ自体が必要なコストだし、50人のうち2人くらいに激賞されたらそれはいいものだ、と仰っていました。
ちなみにビジョンを具体化して人に話す際にはプレゼン資料1~3枚くらいにするとよい、とも。

そしてもう一つ大事なのは「アクションを起こすこと」。
アイデアは色々持っていても、実際にアクションを起こすことができる人は少ない、というのは想像に難くありません。
しかし、アクションを起こさなければいいものを持っていても実現できないし、どこまでいってもゼロのまま。
勇気が要ることですが、アクションは本当に大事ですよね。

よくある質問ではありますが、「起業って怖くないですか?」と聞いてみました。
自分の持っているものを投げうって起業するというのは相当なリスクだと思いますし、それは大手企業に勤めていたり、収入が多かったりするほど機会費用が大きいという点で躊躇もあるのではないかと考えていました。

しかし、質問の答えは「一番怖かったのは自分たちの構想する事業が実現できないこと」でした。私も自分の想いは自分で実現したいと思うので、その気持ちはよくわかります。

自分のキャリアと自分の想いが一致しないこと、あるいは営業などのフロントオフィス経験が必要ではないか、という質問については「キャリアはあまり関係ない。それより自分の想いが大事。」とのこと。
これも腑に落ちました。自分で何でもできる訳がないので、そのために仲間がいるんですよね。

以上、貴重なお時間を割いていただき、大変有意義なお話をお聞きしました。
本当にありがとうございました!

「いつかは」起業もしてみたいと思いながら日々の生活に流されがちでしたが、改めて具体的に何をしたいのか、どのようにしたいのか、ということを突き詰めて考えなくてはと焦燥感が湧いてきました。どこかでアクションを起こさなければ。

カテゴリー: お話を聞いてきました | コメントする

RSMのDeanがやってきた

グローバル企業のビジネス同様、アジアに重点を置くRSM。
先日ついにアジアオフィスを台湾の台北で立ち上げ、アジアでの学生募集や企業・学校とのコネクション強化を図ろうとしているようです。

ちなみになぜ台北なのかというと、RSMのブランド力は台湾でかなり強く、多くの人がRSMのことを知っていること、RSMの卒業生が台湾に多いこともあって企業との関係も強いから、だそうです。
実際我々の年も台湾人のクラスメイトがかなり多かったです。

さて、そのRSMが今年も日本その他アジア各国で説明会を行いました。
今回はDean(ビジネススクールのトップ)やキャリアセンターの責任者が来るという力の入れようです。

東京ではこの土曜日に入学を検討されている方に対する説明会がありました。
結構な数の方がいらっしゃったようで一安心です。

その後、卒業生たちが集まり、DeanたちとどのようにしたらRSMをよくすることができるか議論。
やはりRSMはまだ日本における知名度が低く、いかに知名度・ブランドを高めていくかが課題というところに落ち着きました。
これ自体は超有名校を除く多くの学校が共通して持っている課題だと思います。
まあ、自分のできることとしてはとりあえずブログを通じてPRしていくことだと思いますので、自分の留学後の動向も含め、徒然なるままに書き連ねていこうと思います。

その後、みんなで飲み会に。
和食の美味しいお店です。

飲み会では、卒業生の方とお仕事について話したり、オランダやクラスメイトとの思い出話を話したり、あるいは今後の日本でのChapterの活動について議論したりしました。

オランダ出身の卒業生も参加していて、その人が欧州有数のソーシャルファイナンス機関で、私がオランダに行く契機ともなったトリオドス銀行を知っていたのは嬉しかったです。

アジアオフィスの代表とは現在RSMが抱える課題について話しました。
私も同様の懸念を抱いていたので、何かできることがあれば貢献していきたいと思っています。

とにもかくにも、楽しいひとときを過ごすことができました。
これから多くの人にRSMのことを知ってもらえるように頑張ろうと思います。


みんなでピース。これからも盛り上げていきます!

カテゴリー: MBA | コメントする