奈良大学通信教育部交流会

同窓生との交流は学生の醍醐味?

奈良大学では歴史学を中心に学んでいますが、基本的には自分でテキストを読んで学習する形式なので、ほとんど一人で完結してしまいます。
しかし、大学生であればやはり学友との交流をしたいところですし、歴史学という日常生活や職場で語り合う相手が少ないテーマであればなおのことです。
歴史上の人物や出来事といった「歴史好き」が好きな内容であればまだ話す相手は探せますが、歴史を学問として学ぶことについてや各科目の気になることを話すとなるとやはり同じカリキュラムで歴史学を学んでいる人と話したいものです。

それに、やはり卒業式の時に学友が集まって卒業を喜び合う姿っていいと思います。
私は今まで3回大学(院)を出ていますが卒業式に出たことはなく、一人で卒業を味わってばかりでした。
ということで、奈良大学では学友と一緒に卒業式を迎えたいと願っています。

もっとも、卒業式で喜び合うにはそもそも学友たちと仲がいい必要があります。
交流がないと結局知らない人の中に一人いるのと変わらないので。
実際、人見知りしがちなので立食パーティーとかいくとよくあるパターンです(汗)
そのため、卒業式までには学友とある程度交流しておかなければいけません。

本来であれば皆さんスクーリングで奈良にある大学のキャンパスに集まって同じ授業をとってその中で交流ができるのですが、コロナ禍でスクーリングが在宅になっているため対面での交流ができなくなっています。
それでは仮に卒業式が実地でもぼっち卒業式になりかねません。

まだ先の卒業式のことは別にしても、やはり同じ関心と志をもって集まっているのですから学生らしく語り合いたいというのはありますし、おそらくそれは他の在校生も同じだと思います。
ただ、そういうのは誰かが動かないと進まないものでもあります。

ということで、有志を募ってオンライン交流会をすることにしました。

 

若者もすなるオンライン交流会といふものを

こういう時、オンライン会議システムは便利です。最近では仕事で使っている人も多いですし、スクーリングでもZOOMが使用されているので皆さんトラブルもなく参加できていました。

交流会はこの前開いたのですが、実は2回目で一度目は7月に開催していました。
この時に記事にしようとしていたのですが延び延びになってしまいました。

一度目は数名でしたが、今回はリピーター含めなんと10名以上の方に参加いただきました。
土日のお昼の時間帯という参加しやすい時間にしたこともありますが、やはり学友と話したいという方が多かったのでしょう。
主催者冥利に尽きますね。

お昼の時間なのでランチを兼ねて、という形で企画していましたが、堂々ともぐもぐしていたのは私含めて2,3人程度だった気がします。
やはりオンラインだと大勢の前でもぐもぐするのに抵抗する方も多いのでしょうか。
私は食べるだけでなくビールのロング缶ぐびぐびしてましたけど(笑)

話題の中心はやはり履修科目と卒業論文。
科目ごとに学習の進め方や抑えておくべき点、難易度が異なるようで、どの科目から手を付けるべきか、〇〇の科目はどのように学習すればいいのか、などについて先輩方からのアドバイスが多くありました。
前回も今回も史料学概論という科目は強くお勧めされましたが、歴史学を学ぶ以上は史料の見方や扱いについても多少は知っておきたいので、この科目は是非勉強したいと思いました。

また、スクーリング科目のうち必修科目は同じ科目を複数の先生が担当されて、そのうち一つを選択して履修することになるのですが、スクーリング科目の選び方についてもアドバイスがありました。その話を聞いて選択を予定していたものを変更することを検討しており、聞いてよかったと思いました。
スクーリングは在宅でも追加でお金がかかるため、より自分に合ったものを選択したいですし。

卒業論文についても留意点について示唆を得ました。
レベル感についていうと、学部の卒業論文とはいえやはり新規性が求められ、既存の研究のパッチワークでは卒論と認められないようです。「論文」である以上、他人の意見ではなく自分の意見を述べなければいけないということでしょう。

新規性が必要ということは研究が進んでいるテーマを選ぶのは難しく、また大きなテーマも手に余ることになるので、あまり研究者が注目しないもの(特定の文化財や場所など)を選ぶのがよさそうです。
例えば城といっても研究が進んでいる小田原城と知名度が低い城では研究の蓄積が全然違いますし、城というテーマでもいろんな切り口があるはずなので、その点でも戦略が必要です。
改めて考えてみると新規性や学生という立場(=プロに比べて蓄積が少ない)という点では博士論文も卒業論文も変わらず、とるべき戦略もおのずと似たものになりそうです。ちなみに修士の人も同じことを言われていましたので学位論文は皆同じかもしれません。

そして卒業論文は結構負荷が大きいようで、さらに奈良大学での学習の集大成でもあるので皆さんすごく時間をかけているようでした。
中には卒業論文を書くために奈良大学に入ったとおっしゃる方もいましたが、卒業論文は自分の好きなテーマで書くもので、形にも残るので卒業論文こそ奈良大学での学習の目的というのはよくわかりますし、同じ感覚です。
論文はある意味で「わが子」みたいな感じさえします。

私も卒業論文を書くのを楽しみにしているので、卒業論文の話を聞いてすごくモチベーションが上がりました。
ただ、4年次の卒業論文作成のスケジュールは結構タイトな感じがあり、今年度中にある程度テーマを固めておく必要があると感じました。
先日のスクーリングでは後北条氏(の民政)を文化財絡みで考察するのは難しそうな感じがしましたが、悩みどころではあります。悩むのも楽しいですけどね。

このように、履修科目に卒論にといろんな話で盛り上がったのでよかったです。
気が付いたら3時間にもなってました。やっぱり話すのは楽しいってことですね。

ちなみに奈良大学の卒業生・在校生にはブログを書かれている方も多くいらっしゃるのですが、その一人の瓊花さんも前回・今回と参加いただきました。
交流会の様子もブログに書いていただきました。ありがとうございます。

 

 

私がブログを書く目的の一つに同じ関心を持つ人とつながるきっかけにしたい、ということがありますが、歴史学についても関心がある人がこのブログを読んで交流を持つきっかけになってくれればうれしいです。
(仕事(アセットマネジメント)関係の記事では比較的そういう機会がありました)

ともあれ、交流会は2回とも楽しかったので、また機会があれば開催したいと思います。

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奈良大学通信教育部交流会 への2件のフィードバック

  1. ゆうか のコメント:

    はじめまして。こちらの通信教育部の入学検討中で在学生のブログを検索してたどりついた者です。

    >既存の研究のパッチワークでは卒論と認められない
    とのことですが、学生が興味あるテーマは偉い先生方に研究し尽くされていないでしょうか?しかも既存の説を支持していて異論がない。その中で無理矢理新説をひねり出さないといけないのでしょうか。
    卒論を突破するには本文中に言及されたように、まだ研究が進んでいないテーマを見つけるしかないのかな、と。

    • ゆーけー のコメント:

      ゆうかさま

      コメントありがとうございます。ぜひ奈良大学通信教育部も選択肢の一つとしてご検討いただけると嬉しいです。

      卒論のテーマについてはご指摘の通り学生が考えるテーマはすでに研究が進められていて一学生が新しい何かを考えるのは難しいという面はあると思います。その一方でただ既存の研究成果を紹介するだけだと自分の意見はないことになり、「論文」にはならないと思います。
      個人的には新規性を求めるためには若干マイナーなテーマを選ぶか、研究が進んでいる既存のテーマを自分なりの切り口で考えてみる、という方向性があるかと思います。
      例えば小田原城の研究は多くの研究者が行っていますが、当然その研究者は小田原以外の居住者であり、小田原の居住者がその視点で別の考察を加えることは可能かと思います。

      また奈良大学では学生同士の交流ツールもありますので、アイデア出しに同級生の力を借りるのも一つの手だと思います。
      通信課程ではありますが学生同士の交流もそれなりに行われていて、楽しく学べるいいプログラムだと思います。

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