日々仕事をしていると、考え込んでしまった挙げ句、巧くプロセスを進めるタイミングを逃してしまったりすることがあります。
先日も関係者からあるメールが来て、対応を熟慮しているうちに他に人がさっさと処理してしまったと言うことがありました。
そんな時、ふと思い出したのが、「分別も久しくすればねまる」という言葉。
ねまる、とは九州の方言で腐る、ダメになると言う意味らしいです。
これは、九州の戦国大名・竜造寺隆信が残した言葉です。
彼が九州の覇権を争っている時、中央では豊臣秀吉が急速に勢力を拡張していました。
当然、龍造寺家でも秀吉につくのか、つかないのか検討することになります。
色々意見は出ますが、なかなか対応がまとまりません。
そんなとき、隆信がいったのが、「色々考えるのはいいことだけど、時間をかけすぎるとせっかくの熟慮も無駄になる(=分別も久しくすればねまる)。ここはとにかくすぐに結論を出さなくてはいけない。」
ということで、隆信の判断で秀吉につくことが決まりました。
実際には龍造寺家が秀吉傘下に入る頃、隆信は島津家との戦いで戦死していると思われますが、一代で北九州に大勢力を築いた隆信らしい逸話です。
自分も仕事でああだこうだ考えているうちに、肝心のタイミングを逃した結果、アウトプットの評価を下げてしまうことがあり、隆信らしい思い切りの良さが欲しいものだと思うことがよくあります。
ちなみに、隆信は思い切りが良すぎたのか、家中の粛正などもやりすぎて、人望を失ったりする失敗も犯しているので、思い切りだけでもよくないみたいで、要はバランスが大事という当たり前の結論になりそうです(?)。
いずれにせよ、今後は少し思い切った仕事の進め方を心がけようと思います。