報道によると、日本航空と債権銀行団が5200億円の債権放棄に合意する見通しだそうです。
5200億円にもなると、メガバンクとはいえ相当な痛手でしょう。
さらに日本航空は3000億強の再融資をも要請しているそうです。
日航を巡る一連の動きでは、債権者がかなり振り回されている感がありますが、この話を聞いていると、塩野七生さんの描くカエサル像が浮かびます。
カエサルもその昔、ローマ有数の富豪・クラッススおよびポンペイウスと三頭政治を行うことになりますが、クラッススはカエサルにお金を貸しすぎたため、かえってカエサルが「○○してくれなきゃお金返せないよ」などと言い出し、クラッススを意のままに動かすことができるようになったとか。
笑い話のような気もしていましたが、こうして日航の動きを見ていると、なるほど、と思ってしまいます。
しかし、メガバンクで地道に営業活動をしている人たちから見て、エリート社員(?)が作った負の遺産はどのように映るのでしょうか。
政治も絡んでいるので、銀行員の責任だけを追求するわけにもいかないでしょうが、少しせつない気もします。