2.投資信託委託会社の役割
投資信託委託会社とは、その名の通り、投資信託において委託という役割を担う会社です。
お客さんからおカネを預かるのに委託というのは違和感があるかもしれませんが、投資信託の中では委託者として動きます。
投資信託(投資信託契約)とは、お客さんと委託会社の契約ではなく、委託会社と信託銀行の契約です。
つまり、委託会社が●●をどれだけ買って、◆◆をどれだけ売るという指図を信託銀行に伝え、信託銀行はその指図を実行します。
このような役割から、委託会社はしばしば「資産運用会社」と呼ばれたりもします。
そして、その契約に賛同者を募るのが、証券会社や銀行などの販売会社です。
証券会社や銀行が投資信託を販売し、お客さんから預かったおカネを信託銀行に入れる。
委託会社はそのおカネをどのように運用するかを信託銀行に指図し、信託銀行はそれを実行するという流れです。
「指図」なんていうと偉そうな感じがするのですが、法令の言葉というだけで、委託会社が偉そうな立場にいるわけではないので念のため。
お客さんとの関係では、委託会社は商品の内容を説明する資料を作ったり、運用の報告をしたりします。
前者は、目論見書と言われる法定の資料やパンフレット、後者は運用報告書という法定の資料や運用レポートであったりします。
もちろん、時にはセミナーなどに参加して、直接説明させていただくこともあります。
整理すると、
委託会社(資産運用会社):商品設計、運用内容の決定・指図、お客さんへの説明資料の作成
受託会社(信託銀行):投資信託財産の売買の実行
販売会社(証券会社・銀行など):投資信託の販売、お客さんへの直接の説明
といった役割分担になります。
次に、投資信託委託会社にはどのような仕事があるのかご紹介します。
(続く)