注目されていた初代消費者庁の長官が、前内閣府の事務次官の方になる見通しだということです。
その代り、第三者機関委員会の委員長がテレビでもおなじみの住田裕子氏にお願いする見通しだそうです。
元々は消費者庁の長官は民間人だとされていましたが、勧告などを出す際に、官僚出身者でなければ関係省庁を動かせないのでは、という判断があり、官僚OBの起用となったそうです。
しかし、これについては個人的に疑問に思う点が。
①消費者庁のトップがどのような経歴・属性であろうが、法令に定められた権限であるならば、関係省庁も企業その他の団体もそれに従わなくてはならないはずであり、官僚OBだから従わせられる、従う、というのは官僚組織のエゴである。
②組織のトップが民間出身であっても、実務部隊が官僚であれば、関係省庁との折衝に問題は特にないはず。
③トップレベルでの交渉が民間出身長官で暗礁に乗り上げることがあれば、消費者担当大臣がサポートすればよい。というより、そのための大臣では?
もちろん、内閣府の事務次官であった人ですから、非常に優秀な方なのだとは思いますし、実際のところ官僚出身の方が便利なのは想像できますが、せっかく消費者関係という民間出身者が活躍できそうな舞台でそのような方針を立てたのだから、その方針を貫いてほしかったですね。
また、関係省庁との折衝が困難なら、内閣官房副長官にサポートをお願いしてもいいわけですし。