証券アナリスト秋試験を明日に控え、当ブログにも証券アナリスト試験関連の単語の検索で来られる方が増えてきた感じがします。
かくいう私も、明日経済・財務分析を受験する予定です。
ということで、勉強してきた中の要チェック(と思っている)ポイントを勉強を兼ねて羅列していきます。
まずは経済。
三面等価の原則:生産=分配=支出 これらのどの面から計算してもGDPは同じです。
ちなみに、GDPはY(生産)=C(消費)+I(投資)+G(政府支出)+X(輸出)-M(輸入)で示されます。
付加価値:営業利益+賃金
ケインズの消費関数:C=cY+C0
この式は、消費は生産によって左右される部分と、生活必需品など、生産によって左右されない一定の部分から構成されることを示しています。
この関数は、自由に借り入れができないなど、流動性制約がある場合に妥当です。
また、消費量の決定については、ライフサイクル仮説や恒常所得仮説などがあります。
ライフサイクル仮説:生涯の所得と消費が等しくなるように毎年の消費量が決定される(将来の予想所得+現在保有資産=生涯消費量)。
恒常所得仮説:所得は恒常所得と変動所得からなり、所得は恒常所得に依存する。したがって、一年限りの所得減税は景気刺激効果がないことなどが示唆される。
トービンのq:企業の評価価値(時価総額+債務)/資本の再取得価額
q<1の場合、資本ストックが過大であり、投資を控えるべき
q>1の場合、資本ストックを利用して財を再生産する方が大きな価値を生み出すので、投資を拡大すべき
経済成長率=労働力成長率×労働分配率+資本成長率×資本分配率(=1-労働分配率)+技術進歩率(総要素生産性成長率)
ソロー残差:経済成長のうち、労働と資本で説明できない部分(技術進歩など)
短期金融市場=期間が1年以内の金融商品が対象で、株式市場は長期金融市場に分類される。
なお、最も古い短期金融市場は、コール市場(短資会社が仲介する、金融機関間での短期資金融通市場)。
ちなみに、コール市場の残高は、量的緩和政策を受けて減少している(コール市場金利が低下した結果、コール市場における運用量が減少したため)
金融政策の二段階アプローチ:政策手段→運営目標(マネーサプライ)→最終目標
グローバル化で運営が困難になっているようです。
先物カバー付き金利平価式:円建金利-ドル建金利≒(先物相場-直物相場)/直物相場(先物については年換算する)
為替介入の際の円資金:外国為替資金特別会計が短期証券を発行して調達する。
為替介入で得た外貨は政府が保有し、リスクも政府が負うことになる。
為替介入で生じた需給の変化を相殺しない政策を、非不胎化政策という。
→市場が効率的で、先物カバーなしでの金利平価が成立する(内外通貨建資産の代替性が完全)な場合、不胎化政策は無効になる。
帰属計算:市場での取引ではないものも、種類によっては取引とみなしてGDPに計上する。
農家の自家消費、持家(家賃相当額を計上)、帰属利子(銀行の利ザヤ)など。
なお、キャピタルゲインは、GDPには計上しない。
フィリップス曲線:名目賃金率(長期的には物価)と失業率の負の相関関係を示す。
→失業率を抑えようとするとインフレが生じることを示唆。
マネタリスト・アプローチ:貨幣供給量(マネーサプライ)は物価水準を変化させるだけで、実物経済には影響を与えないとする考え方。
→マネーサプライが増加すると、その分だけインフレが発生し、通貨は貨幣成長率と同じだけ減価する。
国際金融のトリレンマ:固定相場制、独立した金融政策、自由な資本移動、は同時に二つしか実現できない。
例えば、固定相場制を採用する場合、
・資本の移動を自由にし、中央銀行は要求される為替をすべて受け入れ無限介入する(金融政策の従属性)
・資本の移動を規制し、独立した金融政策を運営
マーケット・ポートフォリオ:市場にあるすべての資産を時価総額に比例して保有するポートフォリオ(資産の組み合わせ)
ペッキング・オーダー:企業が資金調達に際し、内部資金を利用して、それでも不足する場合に外部資金を利用するという傾向。
このほかにも、IS-LM分析や、マンデル・フレミングモデルなど、重要なポイントはたくさんあるのですが、特に覚えやすそうなポイントを掲載してみました。