最近、地方自治体がコンビニの深夜営業の規制や自粛の要請を検討する動きが広まっています。
温室効果ガスの排出削減が主な理由のようですが、青少年に対する悪影響について指摘されることもあるようです(たまり場になりやすい)。
一方、コンビニ各社はそろって反対しています。コンビニ業界では、深夜も冷蔵庫などは稼働しているし、搬入作業を昼間することでさらなるコストがかかることを主に挙げて反論しています。
この件について疑問に思うことは、自治体(あるいは国も?)は温暖化対策の美名のもとに規制が何でも認められると考えているのではないか、ということ。
もともと営業活動を何時にするか、ということは企業自体が決定すべきことであり、本来行政が介入すべきでないことであると思われます(その中で規制によってしか対応できないことが明白な場合のみ、例えば労基法などによって対応すべき)。
排出権取引などの代替手法も検討されている中で、規制が先行すること、またその政策効果がどこまで検証されているか不明なこと、そして業界との対話が十分に行われていない、ということは規制を行う十分条件を満たしていないのではないか、と思います。
したがって、コンビニの深夜営業の規制を考えている自治体は、
・コンビニの深夜営業の規制による温室効果ガスの想定削減量の検証
・想定削減量を前提とした費用対効果の検証
・規制の代替案の検討
・コンビニ業界との十分な対話
・これらの内容の公表
を行ってから規制をするか否かを決定すべきだと考えます。
「なんとなく効果がありそうだから規制!」などということを認めていたら、我々の商行為ないし私生活がどんな形で侵害されるかわからないですから。